「エンジンオイルを入れすぎたかもしれない…大丈夫なのかな?」「エンジンオイルを入れすぎるとどうなるの?」そんな疑問にお答えします!
エンジンオイルの入れすぎは、燃費悪化やエンジン故障など、様々なトラブルを引き起こす可能性があります。最悪の場合、修理に高額な費用がかかってしまうことも…。
この記事では、エンジンオイルを入れすぎた際に起こる症状や、ご自身でできる対処法、業者に依頼する場合の費用相場まで詳しく解説します。愛車を長く安全に乗るためにも、ぜひ最後まで読んでみてください。
エンジンオイルの入れすぎは危険!起こる症状とは?
エンジンオイルは、エンジンの円滑な動作のために不可欠なものです。しかし、適量を超えてエンジンオイルを入れすぎてしまうと、様々な不具合を引き起こす可能性があります。
ここでは、エンジンオイルの入れすぎによって引き起こる代表的な症状やトラブルについて詳しく解説していきます。
症状①オイルたたきにより燃費が悪くなる
エンジンオイルを入れすぎると、クランクシャフトやコンロッドなどの回転部分にオイルが過剰に接触し、抵抗が増加します。この現象は「オイルたたき」と呼ばれ、燃費の悪化につながります。
エンジンオイルは適量を入れることで、エンジン内部の摩擦を減らし、円滑な動作を助ける役割を果たしますが、過剰なオイルは抵抗となってしまい、逆効果になってしまうのです。
症状②マフラーから白煙が出る
エンジンオイルの入れすぎは、マフラーからの白煙という形で現れることもあります。これは、過剰なエンジンオイルが燃焼室に入り込み、一緒に燃焼してしまうことで発生します。エンジンオイルは燃焼する際に白煙を発生させるため、通常よりも多くの白煙がマフラーから排出されるようになるのです。
もし、愛車のマフラーからいつもより多量の白煙が出ていることに気づいたら、エンジンオイルの量を確認してみることをおすすめします。
症状③異音が発生する
エンジンオイルの入れすぎは、エンジン内部に過剰な圧力を生み出し、様々な異音を引き起こす可能性があります。例えば、ガラガラという音や、ゴーという音など、普段聞き慣れない音がエンジンルームから聞こえてきたら、それはエンジンオイルの入れすぎが原因かもしれません。
これらの異音は、エンジン内部の部品に負担をかけているサインである可能性もあるため、注意が必要です。
症状④アイドリングが不安定になる
アイドリング時のエンジンの回転数が不安定になるのも、エンジンオイルの入れすぎで起こる症状の一つです。エンジンオイルが多すぎると、スパークプラグがオイルまみれになり、正常な点火ができなくなることがあります。その結果、エンジンがスムーズに回転せず、アイドリングが不安定になるのです。
アイドリングの不安定さは、運転中のエンストや、再始動の困難さにもつながる可能性があります。
症状⑤オーバーヒートのリスク
エンジンオイルは、エンジン内部の熱を吸収し、冷却する役割も担っています。しかし、エンジンオイルを入れすぎてしまうと、オイルの循環が悪くなり、冷却効率が低下してしまうことがあります。その結果、エンジン内部の温度が過度に上昇し、オーバーヒートを引き起こすリスクが高まります。
オーバーヒートはエンジンに深刻なダメージを与える可能性があるため、注意が必要です。
症状⑥オイルハンマーが起こる
エンジンオイルの入れすぎで最も危険な症状の一つが、「オイルハンマー」です。オイルハンマーとは、過剰なエンジンオイルがピストン運動を阻害し、エンジンが破損してしまう現象のことです。
エンジンオイルが多すぎると、クランクシャフトが回転する際にオイルをかき混ぜる形となり、オイルに気泡が混ざってしまいます。この気泡を含んだオイルは圧縮性が低いため、ピストンが上昇する際に大きな衝撃が発生し、エンジン内部の部品を破損させてしまう可能性があります。
オイルハンマーはエンジンに致命的なダメージを与える可能性があるため、絶対に避けなければなりません。
エンジンオイルを入れすぎたときの対処法は?
もし、エンジンオイルを入れすぎてしまった場合は、速やかに対処する必要があります。
ここでは、エンジンオイルを入れすぎた場合の対処法について解説します。
対処法①自分でエンジンオイルを抜く
エンジンオイルの入れすぎに気づいたら、まずは余分なオイルを抜く必要があります。自分で作業を行う場合は、以下の手順で行います。
エンジンオイルの上抜き方法
- 車を水平な場所に停車させ、エンジンを停止する。
- ボンネットを開け、エンジンオイルレベルゲージを引き抜いて、オイルの量を確認する。
- オイルチェンジャーなどの上抜き用の工具をレベルゲージの穴に挿入し、余分なオイルを吸い出す。
- 再度レベルゲージでオイル量を確認し、適切な量になったら作業完了。
エンジンオイルの下抜き方法
- 車を水平な場所に停車させ、エンジンを停止する。
- 車体の下に潜り込み、オイルパンの下にオイル受け皿を置く。
- オイルパンのドレンボルトを緩め、エンジンオイルを排出する。
- ドレンボルトをしっかりと締め付け、新しいエンジンオイルを注入する。
- エンジンオイルレベルゲージでオイル量を確認し、適切な量になったら作業完了。
対処法②業者に依頼してエンジンオイルを抜く
自分で作業を行うのが不安な場合は、ガソリンスタンドや自動車整備工場などの業者に依頼しましょう。業者であれば、適切な方法でエンジンオイルを抜いてくれます。
費用は、お店や車種によって異なりますが、2,000円~5,000円程度が相場です。
また、オイル交換と同時に、エンジンオイルの量や状態をチェックしてもらうこともおすすめです。
エンジンオイルの規定量と確認方法も解説!
エンジンオイルの適量は、車種やエンジンによって異なります。そのため、エンジンオイルを補充する前に、必ず取扱説明書で自分の車の規定量を確認することが重要です。
また、エンジンオイルの量は、定期的にチェックすることが大切です。ここでは、エンジンオイルの確認方法について詳しく解説します。
車種ごとのエンジンオイルの規定量は?
車種ごとのエンジンオイルの規定量は、車の取扱説明書に記載されています。取扱説明書がない場合は、メーカーのホームページで確認することもできます。エンジンオイルの規定量は、エンジン形式や排気量によって異なるため、必ず自分の車に合った情報を確認するようにしましょう。
一般的な乗用車の場合、エンジンオイルの量は3~5リットル程度ですが、軽自動車やスポーツカーなどでは異なる場合があります。
エンジンオイルの量を確認する方法は?
エンジンオイルの量を確認するには、エンジンオイルレベルゲージを使用します。エンジンオイルレベルゲージは、エンジンの近くに設置されており、黄色のリングやグリップが目印となっています。
エンジンオイルレベルゲージを引き上げると、先端にオイルが付着します。このオイルの付着位置が、レベルゲージに刻印されている「F」(Full)と「L」(Low)の範囲内であれば問題ありません。オイルの量が「L」を下回っている場合は、エンジンオイルの補充が必要です。
エンジンオイルの量は、エンジンが冷えている状態を確認するようにしましょう。エンジンが温まっている状態では、オイルが膨張し、正確な量が測定できません。
エンジンオイルの量を確認・測定する際の注意点!
エンジンオイルの量を確認・測定する際には、以下の点に注意しましょう。
- エンジンオイルの確認は、必ずエンジンを停止し、水平な場所で行うようにしましょう。
- エンジンオイルレベルゲージは、拭き取ってから再度挿入し、オイルの付着位置を確認しましょう。
- エンジンオイルの補充は、少量ずつ行い、こまめにレベルゲージで量を確認しながら行いましょう。
エンジンオイルの入れすぎは、燃費の悪化やエンジントラブルの原因となるだけでなく、最悪の場合、エンジンを壊してしまう可能性もあります。日頃からこまめにエンジンオイルの量をチェックし、適切な量を維持することが大切です。
エンジンオイルの入れすぎには要注意!対処法を知っていれば安心
今回の記事では、エンジンオイルの入れすぎによって引き起こされるトラブルや、もしも入れすぎてしまった場合の対処法について解説しました。
エンジンオイルは、車の燃費やエンジン寿命に大きく関わる重要な役割を担っています。適切な量を入れるように心がけ、もし入れすぎてしまった場合は、放置せずに速やかに対処しましょう。
セルフで作業を行う場合は、必ず手順や安全確認を怠らないようにしてください。不安な場合は、無理せず専門業者に依頼することをおすすめします。