ハイトレールは、トラックのステンレスやFRPに固着した汚れを落とす酸性の車輌専門特殊洗剤です。その力の分だけ、使い方を誤ると素材を傷めます。このページでは、当店販売品の現物ラベルに記載されている注意点を整理します。
誤って使ってしまった場合の対処法もご紹介します。使う前に、一度目を通しておいてください。
ハイトレールの注意点!使用NG部位に注意?

ハイトレールは酸性の洗剤です。商品ラベルの成分表示は、塩化水素、非イオン系特殊界面活性剤、キレート剤、金属封鎖ビルダー、その他助剤。さび・塩分の白ぼけ・水あかに酸が、油成分に界面活性剤が働くという構成です。
使ってよいのは、ステンレス(鏡面加工等をしていないもの)、FRP(繊維強化プラスチック)、車輌・トラックのバンパー等(アルミ箇所を除く)です。それ以外の場所については、以下の注意点を守ってください。
注意①使用してはいけない部位、素材
商品ラベルが使用不可としているのは、次の場所です。
| 使用NG | 理由 |
|---|---|
| 塗装箇所 | 剥脱するため使用できません。 |
| 車輌のアルミ部分(アルミホイールを含む) | 商品ラベルに使用不可と明記されています。 |
| 自動車等のガラス面 | 商品ラベルに使用不可と明記されています。 |
| コーティング(鏡面加工等)箇所 | 剥脱するため使用できません。ワックス・ポリマー系もガラス系も同様です。 |
| 鏡面加工されたステンレス | 対洗浄物から除かれています。 |
| メッキ部分、樹脂・ゴムパーツなど | 商品ラベルが対洗浄物として挙げていないため、当店では使用しないことをおすすめしています。 |
アルミホイールの白ぼけや汚れを落としたい場合は、ハイトレールではなくカーシャンプーで洗ってから金属磨きで磨くのが正しい手順です。
ガラス面についても、商品ラベルが使用不可としています。窓まわりの汚れを落としたい場合の考え方はハイトレールはガラスに使用可能?で解説しています。
注意②炎天下や本体が高温になっている時の使用
炎天下での作業や、車体が熱くなっているときの使用は避けてください。商品ラベルには、シミや色ムラが出たり、拭き取りにくくなったりすると記載されています。
夏場は、日陰で作業するか、早朝や夕方など車体が冷えている時間帯を選んでください。走行直後の車体も熱を持っています。
注意③塗布したまま2分以上放置しない
これがハイトレールでいちばん重要なルールです。塗布したまま2分以上放置しないでください。変色します。そして2分以内に必ず大量の水道水をかけ、成分が残らないようによく洗い流してください。洗い流したあとは、乾いた布で水分を拭き取ります。
汚れが落ちないからといって、置く時間を延ばしてはいけません。延ばした分だけ落ちるのは、汚れではなく素材の表面のほうです。2分で落ちきらないときは、時間ではなく濃度と回数で調整します。一度しっかり洗い流して水分を拭き取ってから、改めて短時間の作業を行ってください。
一度に広い面積へ塗ると、塗り終わる前に最初の場所が2分を過ぎてしまいます。洗い流せる範囲ごとに区切って進めるのがコツです。
注意④希釈量を守る
原液のままでは使いません。商品ラベルでは通常は水で3倍に希釈し、汚れの度合いに応じて濃度を調整するとされています。薄める相手は水だけで、他の洗剤を混ぜてはいけません。塗布の前に、洗浄箇所は全体を水で濡らしておきます。
ステンレス箇所は10倍希釈以上で使用してください。商品ラベルには「通常使用は3倍に希釈」とだけ書かれていますが、製造元の使用方法資料では、ステンレスについては10倍希釈以上とされています。資料によって記載が分かれている項目は、当店では安全側(薄いほう)に合わせてご案内しています。
また、スプレーボトルは絶対に使用しないでください。メーカーが明確に禁止しています。塗布はハケ、スポンジ、布に十分ひたして行ってください。霧状になった酸性の洗剤は、周囲の塗装やアルミ部分、作業者自身にかかります。
注意⑤試し塗りを忘れない
商品ラベルは、使用方法の前提として「目立たない所で試してから使用する」ことを求めています。車種や年式、これまでの手入れの履歴によって、表面の状態は一台ずつ違います。
バンパーの裏側など見えにくい場所で、変色や色ムラが出ないかを確認してから、本番の作業に入ってください。
注意⑥ほかの洗剤と混ぜない
他の洗剤類、特に塩素系とは絶対に混ぜないでください。ハイトレールは塩化水素を含むため、塩素系の洗剤や漂白剤と反応すると、有毒な塩素ガスが発生します。
意図して混ぜなくても、前に別の洗剤を入れたバケツをそのまま使う、洗い流しが不十分なまま続けて別の洗剤を使う、といった形で混ざります。ハイトレール専用のバケツと道具を決めておくのが確実です。
どの洗剤と混ざると何が起きるのかについては、ハイトレールは混ぜると危険?で洗剤の種類ごとに解説しています。
注意⑦手袋を着用し、目に入ったら直ちに洗い流す
作業中は、ゴム手袋またはナイロン手袋を着用してください(商品ラベルの指定です)。当店からのお願いとして、保護メガネの着用もおすすめします。
目に入ったときは、直ちに水で何回も洗い流してください。また、作業後の水洗いは完璧に行ってください。成分が残ったままになると、後から変色の原因になります。
ハイトレールを誤って使用してしまった場合はどうする?

万が一、使ってはいけない場所に付けてしまった場合は、まず大量の水で洗い流すことが共通の対処です。時間が経つほど状態は悪くなりますので、迷わず水をかけてください。
なお商品ラベルには、誤った使用方法によって「白く」なった場合や「変色」した場合について、責任を負いかねると記載されています。ここから先は、あくまで被害を最小限にするための対処になります。
ステンレスの表面が白くなった場合
まず大量の水で洗い流し、乾いた布で水分を拭き取ってください。そのうえで白さが残る場合ですが、商品ラベルには「ステンレスの表面が白くなった場合は研磨剤を使えばきれいに仕上がります」と記載されています。
当店で扱っている金属磨きでは、ステンレスに強いピカール エクストラや、酸化・白サビの除去が得意なブルーマジックが候補になります。選び方はピカール エクストラとブルーマジックの違いを参考にしてください。
アルミ部分に使用してしまった場合
アルミは、ハイトレールの使用不可対象です。付着してしまった場合は、すぐに大量の水で洗い流してください。その後、乾いた布で水分を拭き取ります。
すでに変色してしまった場合、元に戻すことは困難です。状態によっては研磨で目立たなくできることもありますが、削る作業になるため、大切なホイールであれば専門業者に相談することをおすすめします。
コーティング部分に塗布してしまった場合
コーティング(鏡面加工等)を施した箇所は、商品ラベルが剥脱するとしている使用不可対象です。ワックス系、ポリマー系、ガラス系のいずれであっても、影響がないとは言えません。
すぐに水で洗い流し、撥水の状態を確認してください。撥水効果が落ちている場合は、施工した業者に相談するか、再施工を検討することになります。
| 素材 | 対処法 | 注意点 |
|---|---|---|
| ステンレス | 大量の水で洗い流し、水分を拭き取る。白くなった部分は研磨剤で仕上げる | ヘアラインなど特殊な表面処理がある場合、研磨で質感が変わります |
| アルミ | すぐに大量の水で洗い流し、水分を拭き取る | 変色した場合、元に戻すのは困難です |
| 塗装箇所 | すぐに大量の水で洗い流す | 剥脱した場合は補修が必要になります |
| コーティング(鏡面加工等)箇所 | すぐに水で洗い流し、撥水状態を確認する | 効果が落ちている場合は再施工の検討を |
誤って使ってしまったときは、焦らず、まず水で洗い流してください。そのうえで、次からは使用してよい場所かどうかを作業前に確認する習慣をつけていただければと思います。
ハイトレールの注意点を知って適切に使用しよう
ハイトレールは酸性の車輌専門特殊洗剤です。守っていただきたいことは、次の5点に集約されます。
- 塗装箇所・アルミ・ガラス面・コーティング(鏡面加工等)箇所には使わない
- スプレーボトルは使わない
- 塗布したまま2分以上放置せず、2分以内に大量の水で洗い流す
- ステンレス箇所は10倍希釈以上に薄めて使う
- 他の洗剤、特に塩素系とは絶対に混ぜない
この5点を守っていただければ、中性の洗剤では落ちなかった汚れに、しっかり効いてくれる洗剤です。詳しい手順はハイトレールの正しい使い方をご覧ください。


