オイルフィルターの分解方法を知りたい方、必見です。この記事ではオイルフィルターの役割や分解するタイミング、必要な工具、具体的な手順から分解後の処理、そして分解できない場合の対処法まで、分かりやすく解説します。
この記事を読めば、安全かつ確実にオイルフィルターを分解し、エンジンメンテナンスの知識を深めることができるでしょう。
オイルフィルターとは
引用元:えびすツール
オイルフィルターとは、エンジンオイルの中に混入するスラッジや金属粉などの不純物を取り除き、エンジン内部をクリーンに保つための重要な部品です。
エンジンオイルはエンジン内部の潤滑や冷却、密閉、洗浄などの役割を担っており、そのオイルを常にきれいな状態に保つことで、エンジンの性能維持や寿命の延長に繋がります。
オイルフィルターの役割
オイルフィルターの主な役割は、エンジンオイルに混入した不純物をろ過することです。これらの不純物は、エンジン内部の摩耗や腐食を引き起こす可能性があります。オイルフィルターによって不純物が除去されることで、エンジンはスムーズに動作し、長持ちします。
不純物の種類 | 影響 |
---|---|
スラッジ(オイルの酸化物) | オイルの通り道を詰まらせ、エンジン不調の原因となる |
金属粉(エンジン部品の摩耗によるもの) | エンジン内部を傷つけ、性能低下を招く |
砂塵など(外部から侵入するもの) | エンジン内部の摩耗を促進する |
オイルフィルターを分解するタイミング
オイルフィルターを分解する主なタイミングは、以下の通りです。
- オイル交換時:オイルフィルターはオイル交換と同時に行うことが一般的です。新しいオイルの効果を最大限に発揮するために、フィルターも同時に交換することで、常にきれいなオイルをエンジンに供給できます。
- エンジン不調時:エンジン不調の原因がオイルフィルターの詰まりである可能性がある場合、分解して内部の状態を確認することがあります。ただし、フィルターの詰まりはエンジントラブルのサインである可能性もあるため、専門家の診断を受けることが推奨されます。
- フィルターの構造を理解するため:自動車整備士の勉強や、DIYで車のメンテナンスを行う際に、オイルフィルターの構造を理解するために分解することがあります。分解することで、フィルターの濾過メカニズムや内部構造を詳しく知ることができます。
オイルフィルターは消耗品のため、定期的な交換が必要です。分解はあくまで内部の状態確認や学習のために行うものであり、分解したフィルターを再利用することはできません。
オイルフィルターの分解方法を解説!
オイルフィルターの分解は、内部構造の観察やスラッジの確認、オイルの成分分析などに役立ちます。ただし、オイルフィルターの種類や構造によっては分解が難しい場合や、怪我をする可能性もあるため、慎重に行う必要があります。
安全のため、作業用手袋や保護メガネを着用しましょう。
オイルフィルター分解時に準備するもの
オイルフィルター分解に必要な工具や材料は、以下の通りです。
道具/材料 | 用途 | 備考 |
---|---|---|
オイルフィルターレンチ | オイルフィルターの取り外し | カートリッジ式、スピンオン式など、フィルターの種類に合ったレンチを使用 |
カッターナイフ | フィルターケースの切断 | 切れ味の鋭いものを使用。安全のため、作業用手袋を着用。 |
マイナスドライバー | フィルター内部の部品の取り外し | 精密ドライバーセットがあると便利 |
ペンチ | 部品の保持、切断 | 必要に応じて使用 |
ウエス | オイルや汚れの拭き取り | 多めに用意しておくと便利 |
廃油処理パック | フィルター内部に残ったオイルの処理 | 環境に配慮した処理を心がける |
新聞紙/段ボール | 作業場所の保護 | オイル汚れを防ぐために敷く |
保護メガネ/作業用手袋 | 安全対策 | 怪我の防止に必須 |
オイルフィルター分解の手順
ここでは一般的なスピンオンタイプのオイルフィルターを例に分解手順を解説します。カートリッジタイプはハウジングからカートリッジを取り外してから、以下の手順に沿って分解します。
-
オイルフィルターを取り外す:エンジンが冷えていることを確認し、オイルフィルターレンチを使ってオイルフィルターを取り外します。オイルが垂れてくる場合があるので、下に廃油処理パックやウエスを敷いておきます。
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フィルター内部のオイルを抜く:フィルターを逆さにして、内部に残っているオイルを廃油処理パックに排出します。
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フィルターケースを切断する:カッターナイフを使って、フィルターケースを切断します。手を切らないように注意しながら、少しずつ切断していきます。フィルターの構造によっては、複数の箇所を切断する必要がある場合があります。
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内部構造を観察する:フィルターケースを開き、内部のろ紙やバイパスバルブなどの構造を観察します。スラッジの付着具合や、ろ紙の劣化状態などを確認します。
分解後の廃棄・処理方法
分解後のオイルフィルターは、自治体の指示に従って適切に処理します。一般的には、燃えないゴミとして処分することが可能です。
フィルター内部に残ったオイルは、廃油処理パックに入れて、ガソリンスタンドや自治体の回収窓口に持ち込みましょう。
えびすツールのオイルフィルターは
こちら
オイルフィルターが分解できない場合は?
オイルフィルターの分解は、内部構造の観察やスラッジの確認などを目的として行われますが、固着や特殊な構造により分解できない場合があります。
無理に分解しようとすると、フィルターを破損したり、ケガをする可能性があります。安全のためにも、適切な方法で対処しましょう。
オイルフィルター分解時の注意点
オイルフィルターを分解する際には、以下の点に注意してください。
- オイルが付着しているため、滑りやすいです。作業時は手袋を着用し、周囲に新聞紙などを敷いて汚さないようにしましょう。
- 鋭利な部品や工具を使用するため、ケガに注意しましょう。特にカッターやニッパーなどを使用する際は、刃の向きや力の入れ方に気を付けてください。
- オイルフィルター内部には、スラッジなどの汚れが付着している場合があります。吸い込まないように、マスクを着用しましょう。
- 分解作業後は、手や工具を洗浄しましょう。
切断が難しい場合は特殊工具が必要なケースも
オイルフィルターが固着している場合や、特殊な構造で分解できない場合は、専用のオイルフィルターカッターやレンチなどの特殊工具が必要となることがあります。
一般的なオイルフィルターカッターは、フィルターに巻き付けて回転させることで切断するタイプと、チェーン式で締め付けて切断するタイプがあります。
フィルターのサイズや形状に合わせて適切な工具を選びましょう。特殊工具を使用する際は、それぞれの工具の使用方法をよく確認し、安全に作業してください。
工具 | 特徴 | 用途 |
---|---|---|
オイルフィルターレンチ | カップ型、チェーン型、ストラップ型など様々な種類がある。 | フィルターの取り外し。固着したフィルターにも対応できるものもある。 |
オイルフィルターカッター | 回転式やチェーン式などがある。 | フィルターの切断。内部構造の観察などに使用。 |
プライヤー | 様々な形状のものがある。 | 部品の保持や取り外し。 |
カッターナイフ | 刃を交換できるタイプが便利。 | ガスケットの除去など。 |
それでも分解が難しい場合は、無理に分解しようとせず、専門業者に相談することをおすすめします。 無理に分解を試みてフィルターや工具を破損したり、ケガをするリスクを避けることが重要です。
オイルフィルターは分解可能だが工具がないと難しい
この記事では、オイルフィルターの分解方法、必要な工具、注意点、分解できない場合の対処法などを解説しました。オイルフィルターを分解することで内部の汚れ具合を確認でき、エンジンの状態を把握するのに役立ちます。
分解には、オイルフィルターレンチやカッターなどの工具が必要になります。作業時には、オイル漏れやケガに注意し、適切な廃棄処理を行いましょう。もし分解が難しい場合は、無理に作業を進めず、専門業者に依頼することも検討してください。