「オイルフィルターって本当に交換しないとまずいの?」と疑問に思っていませんか? オイルフィルターは、エンジンオイルの汚れを取り除き、エンジンの性能を維持するために重要な役割を担っています。交換を怠ると、燃費が悪化したり、最悪の場合エンジンが故障する可能性も…。
本記事では、オイルフィルターを交換しないとどうなるのか、そのリスクや交換の目安時期・交換方法・費用まで詳しく解説します。 ご自身で交換する際の注意点やプロに依頼する場合の選び方など、知っておきたい情報も満載です。
この記事を読めば、愛車のオイルフィルター交換について疑問がすべて解決すること間違いなしです!
オイルフィルターは交換しないとまずい?
エンジンオイルが正常に機能するためには、オイルフィルターの存在は欠かせません。
もし、オイルフィルターが正常に機能しなくなると、エンジンオイルの劣化を早めたり、エンジンの故障に繋がる可能性もあるため注意が必要です。
オイルフィルター(エレメント)の役割とは
オイルフィルターは、エンジンオイル内に混入する様々な異物を除去し、エンジン内部をクリーンに保つ役割を担っています。その役割は、人間の体にとっての腎臓のようなものです。
エンジン内部では、ピストンやシリンダーなどの金属部品が常に高温・高圧下で動いており、摩擦によって金属摩耗粉が発生します。オイルフィルターは、これらの金属摩耗粉以外にも、砂やホコリ、燃料の燃えカスなどの異物を除去し、エンジンオイルの性能を維持する重要な役割を果たしています。
オイルフィルターが正常に機能することで、エンジンオイルの寿命を延ばし、エンジンの性能維持、寿命を延ばすことに繋がります。
オイルフィルターを交換しないとまずい理由3選!
オイルフィルターは消耗品であるため、定期的な交換が必要です。交換せずに使い続けると、様々なトラブルを引き起こす可能性があります。
ここでは、オイルフィルターを交換しないとどうなるのか、具体的なリスクを3つ紹介します。
理由①エンジンが正常に動かなくなる可能性がある
オイルフィルターが目詰まりを起こすと、エンジンオイルがフィルターを通過できなくなり、オイルの循環が悪くなります。そうなると、エンジン全体に十分なオイルが行き渡らなくなり、エンジンが正常に動作しなくなる可能性があります。最悪の場合、エンジンが焼き付いてしまい、高額な修理費用が発生することもあります。
そのため、オイルフィルターの定期的な交換は、エンジントラブルを未然に防ぐためにも非常に重要です。
理由②フィルターが詰まりろ過機能が低下する
オイルフィルターは、使用していくうちにフィルターが目詰まりを起こし、ろ過機能が低下していきます。フィルターが目詰まりを起こすと、エンジンオイルの循環が悪くなり、エンジン内部にスラッジが溜まりやすくなります。スラッジが溜まると、エンジンオイルの劣化を早めたり、エンジンの冷却効率を低下させたりする原因となります。
また、スラッジが原因で、エンジン部品の摩耗を促進させてしまう可能性もあります。
理由③油圧警告灯が点く
オイルフィルターの目詰まりが酷くなると、エンジンオイルの油圧が異常に上昇し、油圧警告灯が点灯することがあります。油圧警告灯は、エンジンオイルの油圧系統に異常が発生した際に点灯する警告灯です。
油圧警告灯が点灯したら、エンジンを停止し、直ちに専門業者に点検を依頼しましょう。油圧警告灯を無視して走行を続けると、エンジンが故障するリスクが高まります。
オイルフィルターを交換しないとエンジンの寿命が縮まってしまう!
オイルフィルターを交換せずに使い続けると、エンジンオイルの劣化を早め、エンジン内部の摩耗を促進させるため、エンジンの寿命を縮める原因となります。
エンジンは自動車にとって心臓部とも言える重要な部品です。エンジントラブルは、多額の修理費用がかかるだけでなく、最悪の場合、車を買い替えなければならなくなることもあります。
そのため、エンジンを長持ちさせるためにも、オイルフィルターは定期的に交換することが大切です。
オイルフィルターの交換は、エンジンの性能を維持し、寿命を延ばすために非常に重要なメンテナンスです。定期的な交換を心がけましょう。
オイルフィルターを交換するタイミングと目安は?
愛車のエンジン性能を維持し、長く乗り続けるためには、オイルフィルターの交換は欠かせないメンテナンスです。しかし、いざ交換しようと思っても、「いつ交換すればいいのかわからない…」という方も多いのではないでしょうか?
そこでこの章では、オイルフィルターを交換すべきタイミングや目安について詳しく解説していきます。
オイルフィルターを交換すべき時期
オイルフィルターの交換時期は、以下のいずれかの場合に達したら交換するのが一般的です。
- エンジンオイルの交換時
- 走行距離が前回の交換から10,000kmに達した時
- 前回の交換から半年~1年経過した時
これらの条件はあくまでも目安であり、車の使用状況や環境によって前後します。
例えば、短距離走行が多い、悪路走行が多い、渋滞が多いなどの場合は、オイルフィルターが汚れやすく目詰まりを起こしやすいため、上記の目安よりも早いタイミングでの交換が推奨されます。
オイルフィルターの交換目安を詳しく紹介!
オイルフィルターの交換目安には、主に以下の3つの基準があります。
交換目安①エンジンオイルの交換と同タイミング
オイルフィルター交換の最も一般的なタイミングは、エンジンオイルの交換時です。エンジンオイル交換時にオイルフィルターも一緒に交換することで、エンジン内部を常にクリーンな状態に保つことができます。
また、交換作業を一度に済ませられるため、時間や費用の節約にもつながります。
交換目安 | 詳細 |
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エンジンオイルの種類 |
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上記はあくまでも目安です。使用するエンジンオイルの種類や車の取扱説明書も参考にしながら、適切な交換タイミングを判断しましょう。
交換目安②走行距離10,000kmごとに交換
一般的に、オイルフィルターは走行距離が10,000kmに達するごとに交換するのが目安とされています。これは、走行距離が長くなるほどオイルフィルターに多くの汚れが蓄積され、ろ過機能が低下していくためです。
10,000kmを超えて使用を続けると、エンジン内部にスラッジ(汚れ)が溜まりやすくなり、エンジントラブルのリスクが高まります。
交換目安③納車から半年~1年目安で交換
新車の場合、初回のエンジンオイル交換は比較的早い段階で行うことが推奨されています。これは、新車のエンジン内部には、製造過程で発生した微細な金属片(鉄粉など)が残っていることがあり、これらの異物を早期に取り除くためです。
初回のエンジンオイル交換と同時にオイルフィルターも交換することで、エンジン内部をよりクリーンな状態に保つことができます。また、中古車を購入した場合でも、前回のオイルフィルター交換時期が不明な場合は、納車後半年~1年を目安に交換することをおすすめします。
オイルフィルターの交換方法は?自分でも出来る?
オイルフィルターの交換は、工具と交換手順さえ押さえておけば、セルフでも交換可能です。
ただし、車種や年式によっては作業が難しい場合もあるため、自信がない場合は無理せず業者に依頼しましょう。
オイルフィルター交換に必要なもの
- 新しいオイルフィルター
- 新しいエンジンオイル
- オイルフィルターレンチ
- トルクレンチ
- 廃油処理ボックス
- メガネレンチ
- ラチェットレンチ
- ジャッキ
- ウマ
- オイルジョッキ
- 漏斗
- 軍手
- ウエス
オイルフィルター交換の手順
ここでは、一般的なオイルフィルター交換の手順を解説します。作業を行う際は、必ずお使いの車の整備手帳をご確認ください。
手順1. エンジンオイルを抜く準備をする
- 車を水平な場所に停車し、サイドブレーキをかけます。
- ジャッキアップポイントを確認し、ジャッキで車体を上げます。
- 車体が安定したらウマをかけ、安全を確保します。
- エンジンルームを開け、オイルフィラーキャップを緩めておきます。
手順2. エンジンオイルを抜く
- 廃油処理ボックスをドレンボルトの下に置きます。
- メガネレンチまたはラチェットレンチを使って、ドレンボルトを緩めていきます。
- ドレンボルトが緩んだら、手でゆっくりと抜き、エンジンオイルを抜きます。
- エンジンオイルが抜け切ったら、ドレンボルトを締め付けます。この際、締め付けトルクは必ず整備手帳で確認してください。
手順3. オイルフィルターを交換する
- 古いオイルフィルターにオイルフィルターレンチをあて、反時計回りに回して取り外します。
- 新しいオイルフィルターのゴムパッキンに、新しいエンジンオイルを薄く塗ります。
- 新しいオイルフィルターを、時計回りに回して取り付けます。締め付けトルクは整備手帳で確認し、トルクレンチを使用して締め付けます。
手順4. 新しいエンジンオイルを入れる
- オイルジョッキと漏斗を使って、新しいエンジンオイルをオイルフィラー口から入れます。入れる量は、整備手帳で確認してください。
- オイルフィラーキャップを閉めます。
手順5. エンジンオイル量を確認する
- エンジンを始動し、数分間アイドリングさせます。
- エンジンを停止し、数分待ってからオイルレベルゲージを引き抜き、ウエスでオイルを拭き取ります。
- オイルレベルゲージを再び奥まで差し込み、引き抜いてオイル量を確認します。オイル量が規定範囲内であればOKです。
- オイル量が不足している場合は、オイルフィラー口からオイルを足します。
手順6. 後片付け
- エンジンルームからオイル漏れがないか確認します。
- ジャッキを降ろし、ウマを外します。
- 廃油処理ボックスに入れた廃油は、ガソリンスタンドなどに持ち込んで処理を依頼してください。
オイルフィルター交換を依頼する場合
オイルフィルター交換は、カー用品店、ガソリンスタンド、整備工場などで依頼できます。
費用は店舗や車種によって異なりますが、工賃込みで5,000円~10,000円程度が相場です。交換を依頼する場合は、事前に費用を確認しておきましょう。
オイルフィルター交換は、エンジンの性能を維持するために重要なメンテナンスです。定期的な交換を心がけ、快適なドライブを楽しんでください。
オイルフィルターの種類と選び方も紹介!
オイルフィルターには、いくつかの種類があります。それぞれ特徴があるので、車に合ったものを選ぶことが大切です。ここでは、代表的なオイルフィルターの種類と、それぞれのメリット・デメリット、選び方のポイントを解説します。
オイルフィルターの種類①:フルフロータイプ
フルフロータイプは、エンジンオイルのすべてがフィルターを通過するタイプのオイルフィルターです。ろ過能力が高く、エンジン内部をよりキレイに保つことができるのがメリットです。
その反面、フィルターが目詰まりを起こしやすく、オイルの流れが悪くなる可能性があるというデメリットもあります。軽自動車から普通車まで、幅広い車種に採用されています。
オイルフィルターの種類②:フルフロー+バイパス併用型
フルフロー+バイパス併用型は、フルフロータイプのフィルターとバイパスフィルターを組み合わせたタイプのオイルフィルターです。通常時はフルフローフィルターでオイルをろ過し、フィルターが目詰まりを起こした際にはバイパスフィルターにオイルを流してろ過します。
安定したオイルろ過能力を維持できるのがメリットですが、構造が複雑でコストが高くなる傾向があります。大型車やスポーツカーなど、高出力エンジンを搭載した車に多く採用されています。
オイルフィルターの種類③:コンビネーション型
コンビネーション型は、オイルフィルターとオイルエレメントが一体になったタイプのオイルフィルターです。フィルター交換と同時にオイルエレメントも交換するため、メンテナンスの手間を省くことができます。
ただし他のタイプのオイルフィルターに比べて価格が高くなる傾向があり、輸入車の一部に採用されています。
オイルフィルターの選び方
オイルフィルターを選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。
- 車種に適合しているか
オイルフィルターは、車種によって適合するものが異なります。必ず適合表を確認してから購入しましょう。適合表は、カー用品店やインターネットで確認できます。
- ろ過性能
オイルフィルターのろ過性能は、「ろ過精度」と「ろ過効率」で表されます。ろ過精度とは、フィルターで除去できる粒子の大きさのことです。ろ過効率とは、フィルターがどれだけの量の粒子を除去できるかを示す数値です。
一般的に、ろ過精度とろ過効率が高い方が、より多くの汚れを除去することができます。スポーツ走行など、エンジンに高い負荷をかけることが多い場合は、ろ過精度とろ過効率の高いオイルフィルターを選ぶようにしましょう。 - 耐久性
オイルフィルターの耐久性は、使用環境や走行距離によって異なります。長く使用できるオイルフィルターを選ぶようにしましょう。最近では、長寿命タイプのオイルフィルターも販売されています。
- 価格
オイルフィルターの価格は、種類や性能によって異なります。予算に合わせて選ぶようにしましょう。
しかし、安価な粗悪品は避けるようにしましょう。品質の低いオイルフィルターを使用すると、エンジンに悪影響を及ぼす可能性があります。信頼できるメーカーの製品を選びましょう。
種類 | メリット | デメリット | こんな車におすすめ |
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フルフロータイプ |
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フルフロー+バイパス併用型 |
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コンビネーション型 |
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オイルフィルターは、エンジンの性能を維持するために重要な役割を果たす部品です。適切なオイルフィルターを選び、定期的に交換することで、車を長く快適に乗り続けることができます。
迷った場合は、整備士やカー用品店のスタッフに相談してみましょう。自分の車の使用状況や走行距離などを考慮して、最適なオイルフィルターを選びましょう。
※上記の情報はあくまで一般的なものであり、車種やオイルフィルターの種類によっては異なる場合があります。必ず、お車の取扱説明書や、オイルフィルターメーカーのホームページなどでご確認ください。
オイルフィルター交換しないとリスクあり!時期や種類に合わせて交換しよう
今回の記事では、オイルフィルターを交換しないとどうなるのか、そのリスクや交換の目安について解説しました。オイルフィルターはエンジンオイルの汚れを取り除き、エンジンの性能を維持するために重要な役割を担っています。
交換を怠ると、エンジン故障のリスクが高まり、寿命を縮めることにも繋がりかねません。交換はガソリンスタンドやカー用品店、ディーラーなどで依頼できますが、自身で行うことも可能です。
エンジンオイルの交換をしっかりと行い、快適なカーライフを過ごしましょう。