オイルフィルター交換を怠ることは、車両の寿命を縮める「見えない整備不良」である

オイルフィルター交換を怠ることは、車両の寿命を縮める「見えない整備不良」である

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新品オイルがすぐ汚れる現象は、整備現場の"常識"が生み出している

「新品オイルに交換したばかりなのに、わずか数千キロで真っ黒になってしまう...」

この現象に心当たりのある整備士は決して少なくありません。お客様から「せっかく高いオイルを入れたのに、なぜこんなにすぐ汚れるのか」という質問を受けた経験もあるでしょう。実は、この問題の根本原因は、多くの整備現場で当たり前とされている「オイルフィルターは2回に1回の交換で十分」という慣習にあります。

この慣習的な判断が、知らず知らずのうちに車両の資産価値を損なう「見えない整備不良」を引き起こしています。古いフィルターを使い続けることで、せっかくの新品オイルが瞬時に汚染され、本来の清浄性を発揮できない状況が続いているのです。

オイルフィルター交換の怠りが招く深刻な損失とは

フィルター交換を怠ることのリスクは、業界データからも明確に裏付けられています。オイルフィルターが詰まると、エンジンオイル内の汚れを適切に取り除けなくなり、各部品が滑らかに稼働できず、さまざまな不具合が生じます。

最も深刻な問題は、フィルター詰まりによって作動するバイパス機能です。オイルフィルターが目詰まりした場合、オイルの循環をストップさせないよう、フィルターを通らずにオイルが循環できるバイパス配管が設計されています。しかし、このバイパス機能が作動する状況は、汚れた状態のオイルがエンジン内部を直接循環することを意味します。

結果として、エンジン内部の汚染が進行し、オイル劣化速度が通常の2倍に加速します。さらに深刻な問題として、汚れやゴミを含んだままのオイルがエンジン内部を循環することにより、エンジンの負荷が増大し、自動車の寿命を早めてしまうだけでなく、故障やトラブルにつながってしまう事態を招きます。

エンジンが故障すると車が動かせないばかりか、高額な修理費用がかかる状況に陥るリスクが、フィルター交換の先送りによって着実に高まっているのです。

オイル交換時の「フィルター同時交換」が根本解決への唯一の道

オイル交換時の「フィルター同時交換」が、この問題を根本から解決する唯一確実な方法です。

オイルフィルターの交換は、エンジンのコンディションを保つために大切なメンテナンスであり、オイルフィルターはエンジンオイルの汚れやゴミを濾過する仕組みなので、キャッチした汚れやゴミがたまれば、濾過する機能が低下します。古いフィルターを使い続けることで、せっかくの新品オイルが瞬時に汚染され、本来の清浄性を発揮できない状況が続きます。

純正フィルターから高性能フィルターまで、適切な製品を選択してオイルと同時交換することで、エンジンオイルの性能を100%引き出すことが可能になります。この運用フローを確立することで、整備品質の底上げと顧客満足度の向上を同時に実現できます。

整備現場での具体的な運用としては、オイル交換作業の際に必ずフィルター状態を確認し、オイル交換のタイミングでフィルターも同時交換するルールを徹底することが重要です。これにより、新品オイルの清浄性を最大限活かし、エンジン保護性能を確実に発揮させることができます。


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エンジンオイルと高性能フィルターの適切な組み合わせが成功の鍵

解決を後押しするエンジンオイルと適切なオイルフィルターの組み合わせが、整備品質向上の決定的な要素となります。

まず、純正フィルターは車両メーカーの基準に合わせて設計されており、確実な適合性と安定した濾過性能を提供します。一方、高性能フィルターは純正品を上回る濾過効率と耐久性を持ち、より厳しい使用環境でも安定した性能を発揮します。

フィルター選定のポイントとして、車両の使用状況に応じた適切な濾過精度の選択が重要です。市街地走行が多い車両には標準的な濾過性能のフィルターでも十分ですが、高負荷運転や長距離運送が多い車両には、より高い濾過性能を持つ高性能フィルターが適しています。

オイルエレメントは内部にフィルターが組み込まれており分解することができないため、基本的に洗浄は不可能で、丸ごとの交換となり、値段は1,000~2,000円程度という比較的お手頃な価格で、エンジン全体の保護性能を大幅に向上させることができます。

エンジンオイルについても、フィルター交換と合わせることで、オイル本来の添加剤効果を最大限発揮させることが可能になります。清浄性、潤滑性、酸化安定性といったオイルの基本性能が、適切なフィルターとの組み合わせによって100%の効果を発揮するのです。

導入による明確な成果と放置時の深刻な損失

フィルター同時交換を徹底した場合と怠った場合では、車両運用に明確な差が現れます。

想定されるケース

運送会社A社では、従来「フィルターは2回に1回の交換で十分」という方針で、20台の配送車両を運用していました。しかし、新品オイル交換後わずか3,000kmで著しい汚れが発生し、6ヶ月以内にエンジン不調による修理が3台で発生。1台あたり平均15万円の修理費用が発生し、さらに休車による機会損失も含めると、総額で約60万円の損失を被りました。

この状況を受けて、オイル交換時のフィルター同時交換ルールを徹底的に導入。純正フィルターによる確実な濾過性能の確保と、高性能オイルとの組み合わせにより、オイル劣化速度を大幅に改善しました。

導入後6ヶ月間で、エンジン関連の故障はゼロ件を達成。オイル交換間隔も従来の3,000kmから5,000kmに延長でき、年間のメンテナンス費用を約30万円削減することに成功。フィルター代の追加コスト(年間約8万円)を差し引いても、実質22万円のコスト削減と、何より休車による業務停止リスクを完全に回避できたことで、投資回収率は300%を超える結果となりました。(損害保険協会「自動車修理費用実態調査」のデータを参考に有り得る状況を考えてみました)


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対照的に、フィルター交換を怠り続けた場合、バイパス機能の常時作動により汚れたオイルが循環し、エンジン内部の摩耗が加速します。最終的には、エンジンオーバーホールや交換が必要となり、1台あたり数十万円以上の修理費用が発生する可能性があります。

オイルフィルター同時交換が整備品質と経営効率を両立させる

本記事で解説したように、オイルフィルター交換を「コスト削減項目」として扱うことは、実際には車両の資産価値を大幅に損なう危険な判断です。新品オイルの性能を100%活かすには、オイルフィルターの同時交換が不可欠であり、これを怠ることで生じる汚れの蓄積は、オイル劣化速度を2倍に加速させ、最終的には高額な修理費用と業務停止リスクを招きます。

「フィルターは2回に1回で十分」という従来の慣習を見直し、オイル交換時の同時交換ルールを確立することで、エンジン保護性能を最大化し、長期的な車両運用コストを大幅に削減することが可能です。

適切なフィルター選択と運用により、整備品質の向上と顧客満足度の向上を同時に実現し、競合他社との差別化を図ることができるでしょう。

今日からできるフィルター管理で、整備現場の信頼性を向上させる

この記事を読み終えた今、お客様への説明に確信を持ち、「なぜオイルフィルターの同時交換が必要なのか」を明確に伝えることができるようになったはずです。

明日からのオイル交換作業では、フィルター状態の確認を必須工程に組み込み、同時交換の重要性をお客様に丁寧に説明してください。結果として、整備品質の向上とお客様満足度の向上を同時に実現し、エンジントラブルによる突発的な修理対応を大幅に削減できる整備体制を構築できるでしょう。

適切なフィルター交換により、オイル本来の清浄性を100%発揮させ、エンジン保護性能を最大化する整備技術を身につけることで、あなたの整備現場は確実に信頼性を向上させることができます。


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この記事の執筆者 : 福塚鉄也(株式会社えびすツール 代表取締役)

 株式会社えびすツールの代表として、自動車整備用品や物流資材の通販専門サイト「えびすツール」公式ブログの記事を執筆しています。
 整備工場や運送業など法人や個人事業主のお客様のニーズに応えるため、実用性と正確性を重視した記事づくりを行っています。
 現場で役立つ製品選びのポイントから、コストパフォーマンスに優れた活用法まで、業務効率化に直結する情報をわかりやすくお届けします。
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