「シリコンオフとパーツクリーナーって何が違うの?」と疑問に思ったことはありませんか?どちらも油汚れを落とすイメージがありますが、実は成分や用途が異なり、間違った使い方をすると素材を傷つけてしまうことも。
この記事では、シリコンオフとパーツクリーナーの違いを分かりやすく解説し、それぞれの特徴や最適な用途、選び方のポイントまでご紹介します。もう迷わない、用途に合わせた正しい洗浄剤の選び方を知って、DIYや修理を成功させましょう!
シリコンオフとパーツクリーナーの決定的な違いとは?
そもそも、シリコンオフとパーツクリーナーの違いがよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
実は、この2つには決定的な違いがあります。
シリコンオフとは
シリコンオフとは、その名の通りシリコンを除去するための溶剤です。
接着剤やシール、コーキング剤などに含まれるシリコンは、塗装や接着の妨げになるため、事前に除去する必要があります。シリコンオフは、このシリコンを溶解し、綺麗に除去するために開発されました。
パーツクリーナーとは
パーツクリーナーは、機械部品の油汚れやグリス、カーボンなどを洗浄するための溶剤です。
自動車やバイクの整備、機械のメンテナンスなどに幅広く使用されています。パーツクリーナーは、これらの汚れを素早く溶解し、揮発性が高いので乾燥も速やかです。
シリコンオフとパーツクリーナーはどう使い分ける?
では一体、シリコンオフとパーツクリーナーはどのように使い分けるのがベストなのでしょう。
素材や用途ごとにまとめました。
シリコンオフとパーツクリーナーの対象素材一覧表
まずは、シリコンオフとパーツクリーナーがそれぞれどの素材に使用できるのか、一覧表にまとめました。
素材 | シリコンオフ | パーツクリーナー |
---|---|---|
金属 | 〇 | 〇 |
塗装面 | △※1 | △※2 |
ゴム | ×※3 | ×※4 |
プラスチック | △※5 | △※6 |
ガラス | 〇 | 〇 |
※1 塗装の種類や状態によっては、シリコンオフが塗装を傷める場合があります。目立たない部分で試してから使用してください。
※2 パーツクリーナーの中には、塗装を傷める成分が含まれているものがあります。使用する際は、塗装対応のものを選びましょう。
※3 シリコンオフはゴムを劣化させる可能性があります。ゴムに使用しないでください。
※4 パーツクリーナーはゴムを劣化させる可能性があります。ゴムに使用しないでください。
※5 シリコンオフはプラスチックの種類によっては、ひび割れや変色を起こす場合があります。目立たない部分で試してから使用してください。
※6 パーツクリーナーはプラスチックの種類によっては、ひび割れや変色を起こす場合があります。使用する際は、プラスチック対応のものを選びましょう。
シリコンオフとパーツクリーナーの用途
シリコンオフとパーツクリーナーは、それぞれ得意な汚れや用途が異なります。以下の表を参考に、適切な製品を選びましょう。
用途 | シリコンオフ | パーツクリーナー |
---|---|---|
シリコン除去 | 〇 | △(効果が低い) |
油汚れ除去 | △(効果が低い) | 〇 |
使用できる素材 | 金属、ガラス、プラスチック(一部を除く) | 金属、ガラス(ゴム、プラスチックは素材によっては劣化の可能性あり) |
シリコンオフでフロントガラスの油膜除去は不可?
シリコンオフは油脂を落とす効果は低いため、フロントガラスの油膜除去には不向きです。油膜除去には、専用の油膜クリーナーを使用しましょう。
油膜クリーナーは、油膜の原因となるシリコンやワックスなどを分解し、クリアな視界を確保します。
パーツクリーナーはシリコンオフの代用可能!
パーツクリーナーは、シリコンオフの代用品として使用できる場合があります。ただし、パーツクリーナーは強力な脱脂作用を持つため、素材によってはダメージを与えてしまう可能性があります。
使用する前に、必ず目立たない場所で試してから使用しましょう。
シリコンオフを選ぶ際のオススメ3選!
シリコンオフにもさまざまな製品があるので迷いますよね。
ここでは所要乾燥時間など、シリコンオフの選び方を3つご紹介します。
オススメ①用途に合わせて選ぶ
シリコンオフは、その形状から「シートタイプ」「スプレータイプ」「リキッドタイプ」の3種類に大別されます。用途に合わせて適切なタイプを選びましょう。
シリコンオフの種類①シートタイプ
シートタイプは、手軽にシリコンオフを使用したい場合に最適です。一枚ずつ取り出して使用できるため、液だれなどの心配もありません。小面積のシリコン除去に適しています。
シリコンオフの種類②スプレータイプ
スプレータイプは、広範囲にシリコンオフを塗布したい場合に便利です。霧状に噴射されるため、ムラなく塗布することができます。また、細かい部分にも使用しやすいというメリットがあります。広範囲のシリコン除去に適しています。
シリコンオフの種類③リキッドタイプ
リキッドタイプは、大量にシリコンオフを使用したい場合に経済的です。容器から布などに取って使用します。また、スプレータイプでは使用できない素材に使用できる場合もあります。広範囲のシリコン除去や、スプレータイプでは使用できない素材への使用に適しています。
オススメ②部位や素材に合わせて使用する
シリコンオフは、使用する部位や素材によって適切な製品が異なります。例えば、塗装面に使用する場合は、塗装を傷めないノンアルコールタイプのシリコンオフを選びましょう。
また、プラスチックに使用する場合、素材によっては変質してしまう可能性があるため、注意が必要です。必ず、使用する前に製品の注意事項をよく確認しましょう。
オススメ③乾燥時間に合わせて選ぶ
シリコンオフは、製品によって乾燥時間が異なります。すぐに作業に取り掛かりたい場合は、速乾性の高い製品を選びましょう。
逆に、時間をかけてしっかりとシリコンを除去したい場合は、乾燥時間の長い製品を選ぶと良いでしょう。
シリコンオフとパーツクリーナーの決定的違いは使用する対象物!
今回は、車のDIYに欠かせない「シリコンオフ」と「パーツクリーナー」の違いについて解説しました。シリコンオフは主に脱脂を目的とした製品であるのに対し、パーツクリーナーは油汚れなどを落とす洗浄剤です。そのため、用途によって使い分ける必要があります。
シリコンオフは、両面テープやシールを貼る前の脱脂作業に最適です。 一方、パーツクリーナーは、ブレーキ周りの洗浄など機械部品の油汚れを落とす際に役立ちます。素材によっては使用できない場合もあるため、事前に確認してから使用しましょう。