DIYで簡単にできるオイルフィルター交換ガイド

DIYで簡単にできるオイルフィルター交換ガイド

目次

オイルフィルターの交換をDIYで行うことは、車のメンテナンス費用を抑え、自分の車をより深く理解するための素晴らしい方法です。

本記事では、必要な道具と準備から始まり、古いオイルの排出、オイルフィルターの取り外しと新しいフィルターの取り付けまで、詳細な手順をステップバイステップでご紹介します。経験豊富なメカニックでなくても、本ガイドを読めば初心者でも安心してオイルフィルター交換ができるようになります。

また、環境に配慮した廃油の処理方法も併せて説明しています。これにより、安全かつ確実にオイルフィルター交換を行えるようになり、車のパフォーマンスを最適な状態に保つことができます。

目次

1. 必要な道具と準備

1.1 基本的な道具

1.1.1 オイルフィルター

車種に対応したオイルフィルターを選びましょう。詳細は車の取扱説明書を確認してください。

1.1.2 オイルフィルターレンチ

オイルフィルターを取り外すための専用工具です。一般的にはカップ型、バンド型、チェーン型がありますので、自分のフィルターに合ったものを選びましょう。

1.1.3 ドレンプラグレンチ

オイルドレンプラグを外すためのレンチです。サイズは車種により異なりますので、工具店で車種に適したものを選びましょう。

1.1.4 オイルパン

古いオイルを受け皿にするための容器です。容量は最低でも5L以上のものを用意してください。

1.1.5 ジャッキとジャッキスタンド

車を安全に持ち上げるために使用します。必ず耐荷重に注意し、安定した製品を使用してください。

1.1.6 グローブと保護メガネ

作業中の安全を確保するために使用します。オイルの飛散や皮膚への接触を防ぐために、耐油性のあるグローブと保護メガネを着用しましょう。

1.2 オイルとフィルターの選び方

1.2.1 メーカー推奨のオイル

車の取扱説明書に記載されているメーカー推奨のオイルを使用します。推奨オイルを使用することでエンジンの性能を最大限に引き出すことができます。

1.2.2 対応するオイルフィルターの確認

対応するオイルフィルターかどうか、メーカーや販売店のサイトで確認しましょう。

1.3 作業エリアの準備

1.3.1 平坦で安全な場所

作業を行うエリアは平坦で水平な場所を選んでください。傾斜がある場所ではジャッキが不安定になるため、安全を確保するためにも慎重に選びましょう。

1.3.2 新聞紙や床保護シートの利用

オイルがこぼれても問題ないように新聞紙や床保護シートを敷いておきましょう。これにより、作業後の掃除が容易になります。また、床保護シートは防水性が高く、オイルの染み込みを防ぎます。

オイルフィルター

2. オイルを抜く作業

2.1 車を持ち上げる

  • 平坦な場所で作業を行う。特に車が十分に安定する場所を選ぶことは重要です。
  • 駐車ブレーキをかけ、前後のタイヤにチョークを挟むことで車の動きを防ぎます。
  • ジャッキを使用して車を持ち上げ、ジャッキスタンドでしっかり支えます。ジャッキスタンドの位置と安定性が確認されるまで作業を進めないようにしましょう。

2.2 ドレンプラグを外す

  • エンジンを数分間アイドリングさせて、オイルを温めることで粘度が低下し、オイルの排出がスムーズになります。
  • オイルパンの下に専用のオイル受け皿やオイルパンなどを置きます。
  • ドレンプラグレンチを使ってドレンプラグを緩めます。
  • ドレンプラグを緩めたらゆっくりと取り外し、古いオイルが完全に排出されるのを待ちます。排出にかかる時間は約5~10分程度です。

2.3 古いオイルを排出する

  • オイルが完全に抜けるのを待ちます。
  • 排出中にオイルフィルターの取り外し準備を行います。具体的には、フィルターレンチや新しいフィルターを用意します。
  • オイルがきれいに排出されたら、次のステップに進む準備が整います。

2.3.1 ドレンプラグの確認

  • ドレンプラグのガスケットを交換します。ガスケットは消耗品であり、新しいものを使うことで密閉性を確保できます。
  • ガスケットが劣化している場合は、新しいものと交換することが重要です。交換はオイル漏れを防ぐための大切な工程です。

2.4 ドレンプラグの取り付け

  • ドレンプラグを手でしっかりと締め付けます。緩め過ぎるとオイル漏れの原因となるため、適切な力で固定します。
  • トルクレンチを使用して、メーカー推奨のトルク値(通常20~30 Nm程度)で締め付けます。
  • ドレンプラグ周辺を清掃し、漏れがないか確認します。汚れが残っていると漏れの原因になることがあります。
オイルフィルター

3. オイルフィルターの取り外し

3.1 オイルフィルターの位置確認

オイルフィルターの位置は車種により異なります。オーナーズマニュアルや整備マニュアルを参考にして、オイルフィルターの位置を確認します。

通常、エンジンブロックの側面に取り付けられています。例えば、トヨタの一部車種ではエンジンの下側に、ホンダの車種ではエンジンブロックの前方に位置しています。事前にしっかりと確認しておくことで、作業がスムーズに進みます。

3.2 オイルフィルターの取り外し手順

3.2.1 オイルフィルターレンチの使用法

オイルフィルターレンチをフィルターにセットし、反時計回りに回して緩めます。フィルターが緩んだら手で回して取り外します。オイルフィルターレンチの使用方法は、車によって少し異なる場合がありますので、適切なレンチと使い方を確認してください。フィルターが固く締め付けられている場合は、力を入れすぎず慎重に回してください。

3.2.2 取り外し時の注意点

  • オイルフィルターを取り外す際には、古いオイルがこぼれることがありますので、オイルパンで受け止める準備をしておきます。新聞紙や汚れ防止シートを敷いておくと良いでしょう。
  • オイルフィルターの位置やエンジンの設計によっては高温のオイルが流れ出る可能性があります。作業はエンジンが冷えてから行いましょう。特に夏場などはエンジンが完全に冷えるまで待ちましょう。
  • 取り外したフィルターにはまだオイルが残っていることが多いため、適切な容器や新聞紙に置いて処理する準備をします。

3.3 取り外したオイルフィルターの廃棄

3.3.1 適切な廃棄方法

取り外したオイルフィルターは、地元の自治体が指定する方法で廃棄する必要があります。多くの場合、特定の回収場所に持ち込むか、専門業者に引き取ってもらいます。例えば、オートバックスやイエローハットのようなカー用品店では、フィルターの引き取りサービスを行っている場合があります。

3.3.2 環境に配慮した処理

廃油やオイルフィルターの適切な処理は環境保護に重要です。自治体の廃棄ルールを確認し、環境に優しい方法で処理するよう心掛けましょう。

オイルフィルター

4. 新しいオイルフィルターの取り付け

4.1 フィルターの準備

4.1.1 ガスケット部分にオイルを塗布

新しいオイルフィルターを取り付ける前に、フィルターのガスケット部分に少量の新しいエンジンオイルを塗布することが非常に重要です。

これにより、フィルターを取り付ける際にガスケットが滑らかに密着し、オイル漏れやシールの破損を防ぐことができます。

また、このステップを行うことで将来フィルターを取り外す際に容易になる利点もあります。適量を指先に取り、均一に薄く塗布しましょう。

4.2 新しいオイルフィルターの装着

4.2.1 手でしっかり締め付ける

フィルターが準備できたら、次は新しいオイルフィルターを手でねじ込む工程です。最初は手でしっかりと締め付け、ガスケットが適切に位置することを確認します。

このとき、できるだけ水平で均一な力を加え、ねじれや歪みが発生しないように注意しましょう。手で締め付けることにより、フィルターがエンジンに正しく装着されているかを確認できます。場合によっては、手で回せる限り締め付けた後、さらに半回転程度を追加することが必要です。

4.2.2 必要に応じてレンチを使用

手でできる限り締めた後でも緩みが感じられる場合や、特にメーカー指定のトルク値がある場合はオイルフィルターレンチを用いることが推奨されます。

ただし、フィルターを過度に締め付けるとフィルターの破損やネジ部の摩耗、場合によってはエンジンの損傷を引き起こす危険があります。

メーカー推奨のトルク値が指定されている場合は、必ずその指標に従って締めることが必要です。適切な締め付けトルクは通常のレンチでは測定しにくいため、トルクレンチの使用が推奨されます。

 

このように、オイルフィルターの取り付けは正確かつ慎重に行うことが求められます。適切な手順に従うことで、長期間にわたりエンジンの性能を維持し、オイル漏れなどのトラブルを未然に防ぐことができます。

オイルフィルター

5. 新しいオイルの注入

5.1 ドレンプラグの取り付け

古いオイルを完全に排出した後は、ドレンプラグを再び取り付けます。

手順 詳細
1. ドレンプラグのクリーニング 古いオイルや汚れをきれいに取り除きます。
2. 新しいガスケットの取り付け 必要に応じて新しいガスケットを取り付けます。
3. ドレンプラグの再取り付け 手でドレンプラグをしっかりと締めます。

5.1.1 トルクレンチで適切なトルクを確認

ドレンプラグを締める際にはトルクレンチを使用して、メーカーが指定するトルク値に従います。

5.2 新しいオイルを注入する

ドレンプラグが確実に締まっていることを確認した後、新しいオイルを注入します。

手順 詳細
1. オイルキャップを外す エンジンの上部にあるオイルキャップを慎重に外します。
2. 漏斗の準備 漏斗を使用してオイルの注入をスムーズにします。
3. 新しいオイルの注入 エンジンに新しいオイルを注入します。

5.2.1 オイル量の確認

新しいオイルを注入する際にはディップスティックを使用してオイルの量を随時確認します。適量を維持するために、目盛りをしっかりと観察してください。

5.2.2 キャップの締め付け

オイルの注入が完了したら、オイルキャップを元に戻し、しっかりと締め付けます。これによりオイルの漏れを防ぎます

オイルフィルター

6. エンジンの始動と確認

6.1 エンジンを始動する

オイルフィルターおよびオイルの交換が完了したら、エンジンを再始動します。以下の手順に従ってください。

  1. 車のエンジンを始動し、しばらくアイドリングさせます。
  2. 異常な音がしないか、異常な振動がないかを確認します。異常を感じた場合、直ちにエンジンを停止して原因を探ります。
  3. エンジンの温度が適正かどうかも確認してください。温度が過熱しすぎていないか、温度計をチェックしましょう。

6.1.1 オイル漏れのチェック

エンジンが動作している間に、オイルフィルターおよびドレンプラグ周辺のオイル漏れの有無を確認します。

  1. エンジンルームの中を目視で確認し、オイル漏れがないかをチェックします。ワークライトがあるとより見やすくなります。
  2. 車の下に潜り、オイルフィルターやドレンプラグ周辺を再確認します。特にドレンプラグの付近には漏れがないか注意してください。
  3. 漏れが発生していない場合、作業は正常に完了しています。
  4. 漏れが見つかった場合は、ドレンプラグやオイルフィルターを再度締め直すか、必要に応じて交換します。締め付けトルクを間違えないようにトルクレンチを使用するとよいです。

6.2 オイル量の再確認

エンジンを一度停止し、オイル量を再確認します。以下の方法で行います。

  1. エンジンを停止して数分間待ち、オイルがオイルパンに戻るのを確認します。この待ち時間により、正確なオイルレベルを測定できます。
  2. ディップスティックを取り出し、オイル量を確認します。メモリ付きのディップスティックを使うと、正確なオイル量を確認しやすいです。
  3. 必要に応じてオイルを追加し、再度エンジンを始動して確認します。オイル量が適量でないとエンジン内部の潤滑がうまくいかず、エンジン損傷の原因になります。適切なオイル量を維持してください。
オイルフィルター

7. 古いオイルとフィルターの処理

7.1 廃油の保管方法

  • 密閉容器の使用
  • 直射日光を避けて保管
  • 子供やペットの手の届かない場所に保管

7.1.1 密閉容器の使用

廃油は専用の密閉容器に入れて保管し、漏れやすい場所には置かないようにします。密閉容器はホームセンターやインターネットで購入可能です。

7.1.2 直射日光を避けて保管

廃油は直射日光が当たらない冷暗所で保管します。高温下では溶解、揮発の危険が生じることがあります。

7.1.3 子供やペットの手の届かない場所に保管

誤飲や接触を防ぐため、必ず安全な場所で保管してください。

7.2 リサイクル施設への持ち込み

廃油を適切に処理するためには、リサイクル施設に持ち込む方法が一般的です。地方自治体や廃油処理業者が提供する廃油回収サービスを利用することが望ましいです。具体的な回収方法や日程はお住いの各自治体のウェブサイトで確認してください。

7.2.1 リサイクル業者に委託

  • 事前に連絡し、受け入れの可否を確認
  • 廃油の容器には内容物を明記

7.2.2 ガソリンスタンドでの受け取り

一部のガソリンスタンドでは、廃油の回収サービスを行っています。

7.3 取り外したオイルフィルターの廃棄

取り外したオイルフィルターも適切に処理する必要があります。廃油と同様にリサイクル施設や回収業者に持ち込むのが一般的な方法です。

7.3.1 オイルフィルターの排出オイル除去

取り外したオイルフィルターには、残油が残っていることが多いため、適切にドレンしてから廃棄することが重要です。新聞紙や吸収シートを使って、フィルター内部のオイルを完全に排出してください。

7.3.2 環境に配慮した処理

オイルフィルターは金属を含むため、リサイクル可能な資源です。対応する処理業者に確認の上、資源ごみに分別して排出してください。

処理方法 具体的な手順
廃油処理 密閉容器に保管してリサイクル施設に持ち込み
オイルフィルター処理 吸収シートで残油を除去し、金属ごみとして廃棄

 

オイルフィルター

8. おすすめのオイルフィルター: DSO-1

DSO-1 オイルフィルターは、ダイハツ ミラ、ムーヴ、ハイゼットなど、他にもスズキ、マツダ、日産、トヨタなどの幅広い車種に対応した汎用性の高いオイルフィルターです。

高品質な素材を使用し、厳しい品質管理のもとで製造されています。エンジンオイルを効率よくろ過し、エンジンの寿命を延ばすのに役立ちます。DSO-1 オイルフィルターは、DIYでの交換にも最適です。

DSO-1 オイルフィルター

9. まとめ

オイルフィルターのDIY交換は、適切な道具と手順を守れば安全かつ効果的に行うことができます。

本記事では、必要な道具から始まり、オイルの抜き取り、フィルターの取り外しと取り付け、新しいオイルの注入までのプロセスを詳細に説明しました。また、古いオイルやフィルターの環境に配慮した処理方法もご紹介しました。

これらの手順を遵守することで、エンジンの健康を保ち、長寿命化を図ることができます。特に、トヨタやホンダなど日本国内で流通している車種に適したオイルとフィルターを選ぶことが重要です。

是非とも次回のオイル交換時に本記事を参考にして、安全かつ効率的なメンテナンスを実践してください。

この記事の執筆者 : 福塚鉄也(株式会社えびすツール 代表取締役)

【自動車・物流分野に精通した通販のプロフェッショナル】
経理の専門家として上場企業を中心に長年キャリアを積んだ後、前職で自動車・物流関連用品の通信販売事業の責任者を務める。卓越したデータ分析力と探究心を活かし、事業を成功に導きました。
2024年4月、こうした自動車・物流分野での豊富な経験とノウハウを基に、株式会社えびすツールの代表取締役に就任。同社の強みである「高品質で低価格」の商品ラインナップを強化し、緻密な戦略と分析力で企業の更なる成長を牽引します。
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