オイルフィルターの詰まり症状と診断方法:見逃しがちなサイン

オイルフィルターの詰まり症状と診断方法:見逃しがちなサイン

目次

オイルフィルターが詰まった際の症状や診断方法についてまとめたこの記事では、エンジン性能の低下や異常音、オイル警告灯の点灯、オイル漏れなどの具体的なサインを解説します。

また、目視点検やプロによる診断、定期的なメンテナンスの重要性についても触れています。これを読むことで、車のエンジンを最適な状態で保つ方法を理解し、トラブルを未然に防ぐ手助けとなるでしょう。

目次

1. オイルフィルターの役割と重要性

1.1 オイルフィルターとは

オイルフィルターは、エンジンオイルの中に混入した汚れや金属片などの異物を除去するための装置です。

エンジンオイルはエンジン内部の潤滑や冷却、清掃などの役割を果たしますが、長期間使用するとその性能が低下する原因となる汚染物質が溜まります。

そのため、オイルフィルターはエンジンの寿命を延ばすために欠かせない部品です。

1.2 エンジン保護のための重要な役割

エンジンは非常に高精度な機械であり、微細な異物でも大きなダメージを与える可能性があります。オイルフィルターが正常に機能することで、以下のような重要な効果が得られます。

役割 効果
異物の除去 エンジンオイル中の異物を除去し、金属部品の摩耗や損傷を防ぎます。
エンジンの性能維持 クリーンなオイルが供給されることで、エンジンの性能を最適な状態に保ちます。
エンジンの寿命延長 異物の蓄積を防ぐことで、エンジン全体の寿命を延ばします。

オイルフィルターが正常に機能することで、エンジンの性能維持や寿命延長に大きく寄与します。これは、特に過酷な運転条件や長時間の運転が多い場合に重要なポイントです。

1.2.1 過酷な運転条件における重要性

  • 高温での運転や頻繁なストップ&ゴーが多い都市部での運転
  • 未舗装道路やダートコースでのクルージング

これらの条件下では、オイルフィルターの役割が特に重要となります。道路のホコリや砂粒がエンジン内に入りやすくなり、エンジンオイルの汚染が早く進行するからです。

1.2.2 エンジンのダメージリスク

オイルフィルターの選択やメンテナンスが不適切だと、エンジン内部に重大なダメージを引き起こすリスクがあります。例えば、適合しないフィルターを使用すると、オイルの流れが不十分となりエンジンに必要な潤滑や冷却が失われます。そのため、オイルフィルターの選択や交換の際には、適切な製品を選び定期的なメンテナンスを行うことが重要です。

1.2.3 オイルフィルターの選択とメンテナンスのポイント

  • メーカーが推奨するフィルターを使用する
  • 定期的にフィルターとエンジンオイルを交換する
  • その交換周期は一般的に5,000~10,000kmごと

交換周期についての目安は、車種や運転状況によって異なりますが、定期的に点検し早めの交換を心がけることが大切です。

ここまでオイルフィルターの役割と重要性について見てきましたが、次にオイルフィルターが詰まる原因について詳しく紹介します。

なぜこれが生じるのかを理解することは、未然にトラブルを防ぐための第一歩です。

2. オイルフィルターが詰まる原因

2.1 使用上の問題点

2.1.1 長期間の使用

オイルフィルターはエンジンオイルとともに一定の期間ごとに交換する必要があります。メーカーが推奨する交換周期を守らないと、長期間の使用によってフィルターが詰まりやすくなります。詰まったフィルターはエンジン内部の汚れを取り除けなくなるため、エンジン性能に影響を及ぼします。

特に日本車の多くは、オイルフィルターの交換周期が5,000kmから10,000km程度とされていますが、この周期を守らないとエンジン内部の潤滑性能が低下し、エンジン寿命が縮む可能性もあります。

2.1.2 不適切なオイルの使用

エンジンオイルにも種類があり、適切なオイルを使用しないとオイルフィルターが詰まりやすくなります。車種やエンジンに合ったオイルを使用しないと、オイルの粘度が変わり、フィルター内部で汚れがたまりやすくなります。

これは特に高性能エンジンやターボチャージャーが装備されている車種において顕著で、エンジンの設計に適したオイルを使用しなければなりません。

エンジンオイルには鉱物油、半合成油、全合成油などの種類があり、適切に選ぶことが重要です。

2.2 環境要因

2.2.1 汚れた環境での運転

砂ぼこりの多い場所や舗装されていない道路を頻繁に走行する場合、オイルフィルターが汚れやすくなります。エアフィルターの性能が悪い場合や、エアインテークシステムが劣化していると、より多くの汚れがエンジン内部に侵入し、オイルフィルターの詰まりを引き起こします。

こういった条件下ではエアフィルターの交換周期を短縮することも考慮する必要があります。以下の統計データは、環境条件とフィルター詰まりの関係を示しています。

環境要因 影響
湿度の高い場所 フィルター内部に水分がたまりやすく、ろ過効率が低下
砂ぼこりが多い道路 フィルターに汚れがたまりやすく、定期的な点検が必要
気温の変動が大きい地域 エンジンオイルが劣化しやすく、フィルターの詰まりを促進

2.2.2 湿度や気温の影響

湿度の高い場所や大きな気温の変動がある地域では、フィルター内部に水分がたまりやすくなります。水分がたまると、フィルターの紙素材が膨張し、ろ過効率が低下します。また気温の変動によりエンジンオイルが劣化しやすくなり、フィルターの詰まりを促進する要因となります。

オイルの適切な選択と環境に合わせたメンテナンスが必要です。以下の表は、湿度と気温がオイルフィルターに与える影響について示しています。

影響要因 影響内容
湿度の高い地域 フィルター内部に水分がたまり、ろ過効率が低下する
気温の変動が大きい地域 エンジンオイルが劣化しやすく、フィルターの詰まりを促進する

これらの環境要因に対して、定期的なメンテナンスと適切なオイルの選択がオイルフィルターの寿命を延ばし、エンジンのパフォーマンスを維持する鍵となります。

3. オイルフィルターが詰まった際の症状

3.1 エンジン性能の低下

オイルフィルターが詰まると、エンジン内のオイル循環が妨げられ、エンジンの性能が低下します。これは、フィルターがオイルをスムーズに流さないために起こります。

結果として、エンジン内部の摩擦が増加し、エンジンの効率が悪くなります。例えば、急加速やオーバーテイクの際にエンジン出力の不足を感じることがあります。

3.2 エンジン音の異常

オイルフィルターが詰まると、エンジンから異常な音が発生することがあります。

特に、エンジンがアイドリング状態や高回転時に異音が聞こえる場合、フィルターの詰まりが原因である可能性があります。この音は、エンジン内部の部品が潤滑不足によって摩擦するためです。多くの場合、カチャカチャという金属音やゴロゴロという振動音が聞こえることがあります。

3.3 オイル警告灯の点灯

現代のほとんどの車両には、オイルの状態を知らせる警告システムがあります。オイルフィルターが詰まると、オイルの流れが悪くなるため、車のセンサーが異常を検知しオイル警告灯を点灯させます。

この警告灯が点灯した場合、すぐに対処が必要です。放置するとエンジンの重大なトラブルに発展する可能性があります。

3.4 オイル漏れの発生

オイルフィルターが詰まると、フィルター内部の圧力が増加し、その結果、オイルがフィルターハウジングから漏れ出すことがあります。これはオイル漏れの最も一般的な原因の一つです。

オイル漏れが確認された場合、フィルターの状態を確認することが重要です。また、地面にオイルのシミができることも一つのサインです。

3.5 エンジンの過熱

オイルフィルターの詰まりは、エンジンの過熱の一因にもなります。オイル循環が悪くなることで、エンジン内部の冷却が不十分となり、エンジンが熱を逃がしにくくなります。

エンジンが過熱すると、エンジン部品の故障リスクが高まり、さらなるトラブルが発生する可能性があります。具体的な例として、エンジンが突然ストップする危険性があります。

3.6 燃費の悪化

オイルフィルターが詰まることにより、エンジンの動作効率が低下するため、燃費が悪化します。つまり、車が普段よりも多くの燃料を消費してしまいます。これはエンジンが効率よく作動しないためで、燃費の悪化はすぐに気づくポイントの一つです。

頻繁にガソリンを補給する必要があると感じたら、オイルフィルターをチェックしてみてください。

3.7 エンジン始動の困難

オイルフィルターが完全に詰まった場合、エンジンを始動させることが難しくなります。これは、潤滑不足によりエンジンがスムーズに動作できないためです。

このような症状が見られた場合、早急な対策が必要です。例えば、冷間時のエンジンスタートに時間がかかる場合は要注意です。

 

オイルフィルターの詰まりは、エンジンの性能や寿命に重大な影響を与える可能性があります。これらの症状を早めに発見することが、エンジンの保護と車両の維持において非常に重要です。

4. オイルフィルターの詰まりを診断する方法

4.1 目視でのチェック

目視でオイルフィルターをチェックすることで、詰まりの兆候をいち早く発見できます。汚れやオイルの変色が見られる場合は注意が必要です。

また、フィルター表面に異常な隆起や変形がある場合も詰まりのサインです。ただし、正確な診断を行うためには追加のチェックが不可欠です。

4.2 オイルの交換とフィルター点検

定期的なオイル交換は、フィルターの詰まりを防ぐためにも重要です。オイル交換時にはフィルターの目詰まりを確認することができます。以下は具体的な手順です:

  1. エンジンを停止し、熱が冷めるのを待つ。
  2. オイルパンのドレインプラグを外してオイルを抜く。
  3. フィルターを取り外し、内部の状態を確認する。フィルターの内部にスラッジや異物が見られる場合、すぐに交換が必要です。

その他に、フィルターの外見から細かい破片や汚れが多い場合は、オイルの品質にも問題がある可能性があります。オイルの選択や交換周期を見直すことも一つの対策です。

4.3 プロのメカニックによる診断

目視や簡単な手作業での点検だけでは、内部の詳細な状況を把握することは難しい場合があります。そのため、定期的にプロのメカニックによる診断を受けることを推奨します。具体的な診断内容は以下の通りです:

  • 専用の機器を使用して、フィルターの内部状態を検査。
  • エンジン全体のパフォーマンスを確認し、異常が無いかチェック。
  • プロフェッショナルなアドバイスを受け、適切なメンテナンススケジュールを作成。

これによりエンジンの寿命を延ばすだけでなく、燃費の改善や異常の早期発見に寄与します。

5. 詰まったオイルフィルターへの対処法

5.1 オイルフィルターの交換

オイルフィルターが詰まった場合の最も確実な対処法は、フィルターの交換です。 適切なフィルターを選ぶことはもちろん、交換手順をしっかり守ることが重要です。以下のステップで交換を行います:

  1. エンジンを停止し、適度に冷却させる。
  2. エンジンオイルを排出するためのドレンプラグを開ける。
  3. オイルが完全に排出されたら、古いオイルフィルターを外す。
  4. 新しいオイルフィルターのシール部分に少量の新しいオイルを塗布する。
  5. 新しいオイルフィルターを取り付ける。
  6. エンジンオイルを適切な量追加し、ドレンプラグを閉める。
  7. エンジンを始動し、オイル漏れがないか確認する。

オイルフィルターの交換手順は車種によって異なるため、詳細な手順については各自動車メーカーのWEBサイトなどの信頼できる情報源を参照することをお勧めします。

5.2 エンジンオイルの交換

エンジンオイルの劣化もオイルフィルターの詰まりの原因となるため、定期的なオイル交換が重要です。以下のステップで交換を行います。

ステップ 詳細
1. エンジンを停止し、適度に冷却させる。
2. エンジンオイルを排出するためのドレンプラグを開け、古いオイルを完全に排出する。
3. 新しいエンジンオイルをシール部分に少量塗布した新しいオイルフィルターを取り付ける。
4. エンジンオイルを注ぎ、適切な量を確保する。
5. エンジンを始動し、オイル漏れの有無を確認する。

 

5.3 定期的なメンテナンスの重要性

詰まったオイルフィルターを未然に防ぐためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。以下の点に注意することで、オイルフィルターの寿命を延ばし、エンジンの性能を最適化することができます。

  • 定期的な点検:早い段階で異常を発見することができる。
  • 高品質なエンジンオイルを使用することで、フィルターの詰まりを減少させる。
  • 車の使用環境の改善:ほこりや汚れが多い環境での運転を避ける。

これらの注意点を守ることで、オイルフィルターの寿命を延ばし、安全で快適な運転環境を維持することができます。メンテナンスの頻度については、車種や使用環境によって異なりますが、基本的には3,000〜5,000kmごと、もしくは半年ごとに点検を行うと良いでしょう。

6. オイルフィルターが詰まらないようにする日常ケア

6.1 定期的な点検と交換

オイルフィルターの定期的な点検は、詰まりを未然に防ぐために非常に重要です。オイルフィルターが詰まる前に交換することで、エンジンの性能を維持し、トラブルを防ぐことができます。

定期的な点検スケジュールを守るために、メーカー推奨の交換サイクルを参考にしましょう。プロのメカニックによる点検を受けることで、より詳しく状況を把握できます。

日本車は基本的に5,000kmから10,000kmごとにエンジンオイルと共にオイルフィルターの交換を推奨しています。このサイクルを遵守することで、長期的なエンジン性能を保つことができます。

6.2 品質の良いオイルの使用

エンジンオイルの品質は、オイルフィルターの寿命に大きく影響します。低品質のオイルは早期に劣化し、フィルターに余計な負担をかけることがあります。

有名ブランドのオイルは、高品質であり、エンジンの保護性能が高いとされています。これにより、フィルターの負担も軽減され、長期的なパフォーマンスを維持することが可能です。

6.3 走行環境の改善

汚れた環境や悪天候の中で走行すると、オイルフィルターに汚れが溜まりやすくなります。以下のポイントを押さえることで、詰まりを予防できます。

  • 砂利道や泥道を避ける
  • ホコリの多い場所を避ける
  • 悪天候時の不必要な運転を避ける

特に、工事現場や農道など砂利や泥が多い環境を避けることで、オイルフィルターに異物が溜まりにくくなります。

6.4 日常のチェックリスト

日常的にチェックしておくべきポイントを以下の表にまとめました。

項目 チェックポイント 頻度
オイルレベル エンジンオイルの量が適正かを確認 1か月に一度
オイルの色と粘度 黒ずんでいないか、粘度が正常かを確認 オイル交換時
エンジン音 異音がないかを確認 週に一度

このチェックリストを日々実践することで、オイルフィルターの寿命を延ばし、エンジンのトラブルを未然に防ぐことができます。

6.5 エンジンオイルの適切な保管

エンジンオイルは適切に保管することも重要です。高温多湿を避け、直射日光の当たらない場所に保管しましょう。また、オイルのボトルはしっかりと密閉し、品質の劣化を防いでください。未使用のオイルでも使用期限がありますので、古くなったものは使用しないように注意してください。

具体的には、ガレージや倉庫などの涼しい場所に保管し、定期的に在庫を確認することで、劣化を防ぐことができます。

6.6 オイルフィルターの目視点検

オイルフィルターの状態を目視で定期的にチェックすることも重要です。外観上の汚れや傷みが確認できたら、速やかに交換を検討しましょう。特に、フィルターの外壁に錆や汚れが見られる場合は、交換が必要です。

これらのケアを実践することで、オイルフィルターの詰まりを予防し、エンジンの寿命を延ばすことができるでしょう。

7. まとめ

オイルフィルターはエンジン内の不純物を取り除く重要な役割を果たしています。

しかし、長期間使用や不適切な環境での運転により、詰まりが発生することがあります。詰まりの症状としては、エンジン性能の低下、異常なエンジン音、オイル警告灯の点灯、そしてオイル漏れなどが挙げられます。

これらの症状を見逃さないことが大切です。定期的な点検と品質の良いオイルの使用、さらに適切な走行環境の維持がオイルフィルターの詰まりを防ぐ最善策です。日頃のメンテナンスを怠らず、トラブルを未然に防ぎましょう。

この記事の執筆者 : 福塚鉄也(株式会社えびすツール 代表取締役)

【自動車・物流分野に精通した通販のプロフェッショナル】
経理の専門家として上場企業を中心に長年キャリアを積んだ後、前職で自動車・物流関連用品の通信販売事業の責任者を務める。卓越したデータ分析力と探究心を活かし、事業を成功に導きました。
2024年4月、こうした自動車・物流分野での豊富な経験とノウハウを基に、株式会社えびすツールの代表取締役に就任。同社の強みである「高品質で低価格」の商品ラインナップを強化し、緻密な戦略と分析力で企業の更なる成長を牽引します。
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