オイル交換と並んで車のメンテナンスの基本となるオイルフィルター交換。
費用を抑えるために「自分でやってみたい」と考えている方もいるのではないでしょうか?
この記事では、オイルフィルター交換に必要な準備や手順、作業する上での注意点などを初心者の方にも分かりやすく解説するほか、オイルフィルターの役割や交換の必要性といった基本的な知識から、業者に依頼した場合の費用相場まで網羅的にご紹介します。
適切なメンテナンスを行うことで車の寿命を延ばすことにも繋がりますので、ぜひ最後まで読んで、オイルフィルター交換の知識を深めてください。
オイルフィルター交換は自分でも出来る?準備するものと手順を解説!
オイルフィルターの交換は、実は自分でも行うことができます。必要な工具と手順を理解すれば、費用を抑えつつ、愛車のメンテナンスができます。
この章では、オイルフィルター交換に必要な準備と手順を詳しく解説します。
オイルフィルター交換はセルフでも可能!
オイル交換と同時に行うことの多いオイルフィルター交換。カー用品店やガソリンスタンド、整備工場などに依頼することもできます。
自分でオイルフィルター交換を行うメリットは、費用を抑えられること、そして自分の手で愛車をメンテナンスする喜びを味わえることです。
オイルフィルター交換を自分でやるときに準備するもの
オイルフィルター交換を始める前に、以下の工具と材料を準備しましょう。
アイテム | 説明 | 入手方法 |
---|---|---|
新しいオイルフィルター | 車種に適合するものを選びましょう。適合表を参考に、品番を確認して購入してください。 | カー用品店、ホームセンター、オンラインショップ |
新しいエンジンオイル | 車種に適合する粘度のオイルを選びましょう。取扱説明書を確認してください。 | カー用品店、ホームセンター、オンラインショップ |
オイルフィルターレンチ | オイルフィルターのサイズに合ったレンチが必要です。カップ型、チェーン型、ストラップ型など様々な種類があります。 | カー用品店、ホームセンター、オンラインショップ |
ドレンボルトレンチ | ドレンボルトのサイズに合ったレンチが必要です。 | カー用品店、ホームセンター、オンラインショップ |
廃油処理箱 | 交換したオイルを保管するための箱です。 | カー用品店、ホームセンター、オンラインショップ |
ゴム手袋 | オイルで手が汚れるのを防ぎます。 | ホームセンター、ドラッグストア、オンラインショップ |
ウエス(布) | こぼれたオイルを拭き取るために使用します。 | カー用品店、ホームセンター、オンラインショップ |
オイルジョッキ | 新しいエンジンオイルを入れる際に使用します。 | カー用品店、ホームセンター、オンラインショップ |
ジャッキとウマ | 車体を安全に持ち上げるために使用します。 | カー用品店、ホームセンター、オンラインショップ |
トルクレンチ | ドレンボルトを適切なトルクで締め付けるために使用します。締め付けトルクは車種によって異なりますので、取扱説明書を確認してください。 | カー用品店、ホームセンター、オンラインショップ |
パーツクリーナー | オイルで汚れた部分を洗浄するために使用します。 | カー用品店、ホームセンター、オンラインショップ |
オイルフィルター交換を自分でやるときの手順
オイルフィルター交換の手順は以下の通りです。安全に作業を行うために、必ず平坦な場所で行いましょう。
- エンジンを暖機する:エンジンを5分ほど暖機し、オイルを温めます。温まったオイルは粘度が低くなり、スムーズに排出できます。
- 車をジャッキアップする:ジャッキアップポイントを確認し、安全に車体を持ち上げます。ウマをかけて、車体が安定していることを確認します。
- ドレンボルトを外す:オイルパンの下に廃油処理箱を置き、ドレンボルトを外してオイルを排出します。オイルが完全に抜けるまで待ちましょう。
- オイルフィルターを外す:オイルフィルターレンチを使って、古いオイルフィルターを外します。この際、オイルがこぼれる場合があるので、ウエスを準備しておきましょう。
- 新しいオイルフィルターを取り付ける:新しいオイルフィルターのゴムパッキンに新しいエンジンオイルを少量塗布し、オイルフィルターレンチを使って規定のトルクで締め付けます。締め付けすぎに注意しましょう。
- ドレンボルトを取り付ける:新しいドレンパッキンを使用し、ドレンボルトを規定のトルクで締め付けます。
- 新しいエンジンオイルを入れる:オイルジョッキを使って、新しいエンジンオイルを規定量まで入れます。オイルレベルゲージでオイル量を確認しましょう。
- エンジンを始動し、オイル漏れを確認する:エンジンを始動し、オイル漏れがないか、オイル警告灯が消えるかを確認します。オイル漏れがある場合は、すぐにエンジンを停止し、原因を特定しましょう。
- オイル量を再確認する:エンジンを停止し、数分待ってからオイルレベルゲージでオイル量を再確認し、必要に応じてオイルを補充します。
- 後片付け:使用した工具や廃油を適切に処理します。廃油は、ガソリンスタンドやカー用品店などで引き取ってもらえます。
これらの手順を踏むことで、安全かつ確実にオイルフィルターを交換することができます。
ただし、少しでも不安な場合は、無理せず専門業者に依頼することをおすすめします。
オイルフィルター交換を自分でやるときのポイントと注意点!
オイルフィルター交換を安全かつ効果的に作業を行うためには、いくつかのポイントを抑えておく必要があります。
ここでは、オイルフィルター交換を自分で行う際のポイントと注意点を詳しく解説します。
エンジンを温めてから作業をする
エンジンオイルは冷えていると粘度が高く、オイルフィルターからの排出に時間がかかります。エンジンを適度に温めることでオイルの粘度が下がり、スムーズに排出できます。
ただし、高温になりすぎると火傷の危険があるので、触れられる程度の温度まで冷ましてから作業を始めましょう。
目安としては、エンジンを停止してから10~15分ほど待つのが良いでしょう。
廃油の処理方法を確認しておく
使用済みのエンジンオイル(廃油)は、適切に処理する必要があります。
環境汚染を防ぐためにも、決してそのまま排水溝に流したり、地面に捨てたりしないでください。
通常ごみとしては処理できないので注意!
廃油は、一般的には「産業廃棄物」に分類されます。そのため、通常のゴミと一緒に捨てることはできません。
自治体によっては、回収拠点が設置されている場合もありますので、お住まいの地域のルールを確認しましょう。
廃油を引き取ってもらえる場所はどこ?
廃油の処理方法はいくつかあります。代表的なものを以下にまとめました。
処理方法 | 詳細 |
---|---|
ガソリンスタンド | 多くのガソリンスタンドでは、有料で廃油を引き取ってもらえます。事前に電話で確認しておきましょう。 |
カー用品店 | オートバックスやイエローハットなどのカー用品店でも、オイル交換と同時に廃油を処理してくれるサービスを提供している場合があります。 |
自治体の回収拠点 | 一部の自治体では、特定の日に廃油の回収を行っています。お住まいの地域のホームページなどで確認してみてください。 |
オイルフィルター交換後はパーツクリーナーで手入れするのがおすすめ
オイルフィルター交換後は、エンジン周辺や手がオイルで汚れている可能性があります。パーツクリーナーを使って、オイル汚れをきれいに拭き取っておきましょう。
また、ゴム手袋を着用して作業を行うことで、手へのオイル汚れを防ぐことができます。さらに、オイル受皿の下に新聞紙や段ボールなどを敷いておくと、地面を汚さずに済みます。
オイルフィルター取り付け時のワンポイント!
新しいオイルフィルターを取り付ける際は、ゴムパッキンに新しいエンジンオイルを薄く塗布することで、密着性を高め、オイル漏れを防ぐことができます。
また、オイルフィルターを締め付ける際には、規定のトルクで締め付けることが重要です。トルクレンチを使用することで、適切な力で締め付けることができます。締め付けが弱すぎるとオイル漏れを起こし、強すぎるとオイルフィルターが破損する恐れがあります。
オイルフィルターの型番に合った適切なトルク値は、車種ごとの整備マニュアルやオイルフィルターの取扱説明書に記載されていますので、確認するようにしましょう。
オイルフィルター交換のよくある質問4選!
オイルフィルター交換に関してよくある質問をまとめました。
疑問を解消して、適切なメンテナンスを行いましょう。
質問①オイルフィルター交換はなぜ必要?
オイルフィルターは、エンジンオイル内に混入するスラッジや金属粉などの不純物を除去する役割を果たしています。
フィルターが詰まるとオイルの流れが悪くなり、エンジン性能の低下や最悪の場合はエンジントラブルに繋がります。
定期的なオイルフィルター交換は、エンジンを健全な状態で保つために不可欠です。
質問②オイルフィルター交換を業者に依頼するとどれ位費用がかかる?
オイルフィルター交換の費用は、車種や交換するオイルの種類、依頼する業者によって異なります。
一般的には、オイル交換と同時に行う場合、フィルター代と工賃を合わせて3,000円~5,000円程度が相場です。
輸入車や高級車の場合は、さらに高額になる可能性があります。事前に見積もりを取るのがおすすめです。
業者 | おおよその費用 | 備考 |
---|---|---|
カーディーラー | 4,000円~7,000円 | 純正部品を使用するため、比較的費用が高め。 |
カー用品店(オートバックス、イエローハットなど) | 3,000円~5,000円 | 幅広い価格帯のオイル・フィルターから選択可能。 |
ガソリンスタンド | 3,500円~6,000円 | 手軽に交換できるが、選択肢は限られる場合も。 |
整備工場 | 3,000円~6,000円 | ディーラー以外で純正部品を取り扱っている場合もある。 |
質問③オイルフィルター交換はどこに頼めばいい?
オイルフィルター交換を依頼できる場所は、主にカーディーラー、カー用品店(オートバックス、イエローハットなど)、ガソリンスタンド、整備工場などです。それぞれの特徴を理解し、自身のニーズに合った場所を選びましょう。
- カーディーラー:純正部品を使用し、車種に最適な交換を行ってくれます。安心感を求める方におすすめです。
- カー用品店:様々なメーカーのオイルやフィルターを取り扱っており、価格や性能で比較検討できます。費用を抑えたい方、特定のブランドにこだわりがある方におすすめです。
- ガソリンスタンド:手軽に交換できるのがメリットです。ただし、オイルやフィルターの選択肢は限られる場合があります。
- 整備工場:ディーラー以外で純正部品を取り扱っている場合もあります。地域密着型で、親身な対応を期待できます。
質問④オイルフィルター交換の目安や交換時期は?
オイルフィルターの交換時期は、車種や使用状況によって異なりますが、一般的にはオイル交換2回に1回が目安とされています。
走行距離でいうと、5,000km~10,000kmごとが目安です。
ただし、シビアコンディション(短距離走行が多い、悪路走行が多いなど)の場合は、より短い間隔での交換が推奨されます。
詳しくは、車の取扱説明書を確認するか、専門業者に相談しましょう。オイル交換と同時に行うことで、工賃を節約できる場合が多いです。
オイルフィルター交換は自分でも出来る!
この記事では、オイルフィルター交換を自分で行う方法について、準備するものから手順、注意点まで詳しく解説しました。
オイルフィルター交換は、必要な工具と手順さえ理解していれば、セルフメンテナンスでも十分可能です。費用を抑えられるだけでなく、愛車の状態をより深く理解する良い機会にもなります。
自分で交換するのが難しい場合は、カー用品店や整備工場に依頼することも考えましょう。この記事を参考に、安全かつ適切にオイルフィルター交換を行い、快適なカーライフを送ってみませんか?