タイダウンベルトとラッシングベルトに違いはある?選び方一覧!

タイダウンベルトとラッシングベルトに違いはある?選び方一覧!

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「タイダウンベルト」と「ラッシングベルト」の違いが分かりますか?名前が似ているうえに、どちらも荷物を固定するベルトなので、違いがよく分からない方もいるかもしれません。

この記事では、タイダウンベルトとラッシングベルトの違いを分かりやすく解説し、それぞれの特徴や使い方、選び方のポイントを紹介します。この記事を読めば、用途に最適なベルトを選ぶことができ、荷物を安全に運搬できるようになります!

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タイダウンベルトとラッシングベルトの決定的違いとは?

引用:えびすツール

では早速、「タイダウンベルト」と「ラッシングベルト」の違いについて見ていきましょう。それぞれの使用場面もご紹介します。

タイダウンベルトとラッシングベルトの違いは巻き上げの有無!

荷物を固定する際に使用するタイダウンベルトとラッシングベルト。名前が似ていますが、決定的な違いは「ベルトの巻き上げ機能の有無」です。

タイダウンベルトは「手動」でベルトの長さを調整しますが、ラッシングベルトは内蔵された巻き取り機で「自動的」にベルトを巻き取ります。

項目 タイダウンベルト ラッシングベルト
ベルトの巻き上げ 手動 自動
主な用途 レジャー、軽貨物輸送 トラック輸送、産業用
価格帯 比較的安価 高価

タイダウンベルトをラッシングベルトと呼ぶこともある

実際には、タイダウンベルトとラッシングベルトは明確に区別されずに使用されている場面も少なくありません。

特に、ラッシングベルトの中でも、手動でベルトを引き出して使用するタイプのものは、タイダウンベルトと構造が似ているため、混同されやすいです。通販サイトなどでも、「タイダウンベルト(ラッシングベルト)」と併記されている商品を見かけることがあります。

    タイダウンベルトを使う場面

    タイダウンベルトは、主にレジャーや軽貨物輸送で使用されます。例えば、キャンプ用品を車に積載する際や、オートバイをトランポに固定する際などに利用されます。比較的軽量で、扱いやすいことが特徴です。

    • キャンプ用品の固定
    • 自転車の固定
    • サーフボードの固定
    • 家具の固定

    ラッシングベルトを使う場面

    ラッシングベルトは、主にトラック輸送や産業用として使用されます。トラックの荷台に積まれた荷物を固定したり、工場などで重量物の搬送に使用されたりします。タイダウンベルトよりも強い力で締め付けることができ、より安全に荷物を固定することができます。

    • トラック輸送
    • 倉庫内での荷崩れ防止
    • 建設現場での資材固定
    • 引越し時の家具固定

    タイダウンベルト&ラッシングベルトの種類と選び方一覧

    タイダウンベルトとラッシングベルトをどのように選べばいいのかも気になりますよね。ここからは、選び方について詳しく解説します。

    選び方①ベルト端末のタイプ

    タイダウンベルトとラッシングベルトを選ぶ上でまず決めたいのが、ベルト端末のタイプです。ベルト端末には、大きく分けて「JIS規格品」「スチール製ラチェットバックル」「カムバックル」の3種類があります。

    JIS規格品とは

    JIS規格品とは、日本工業規格(JIS)に定められた安全基準をクリアした製品のこと。JIS規格のE7003に適合した製品には、「JIS E7003」のマークが表示されています。トラック輸送など、荷崩れによる事故リスクが高い場面では、JIS規格品の使用が義務付けられています。

    JIS規格品を選ぶ際は、使用荷重や破断強度を必ず確認しましょう。特に、使用荷重は「最大使用荷重」と表記されている場合があり、積載物の重量に対して余裕を持った製品を選ぶことが重要です。

    選び方②バックルの種類

    タイダウンベルトとラッシングベルトのバックルには、主に「ラチェット式」「カムバックル式」「ワンタッチ式」の3種類があります。

    ラチェット式

    ラチェット式は、レバーを操作することでベルトを簡単に締めたり緩めたりできるのが特徴です。少ない力で強力な締め付け力を得られるため、重量物やサイズが大きい荷物の固定に適しています。

    ラチェットバックルには、スチール製とアルミ合金製の2種類があります。スチール製は耐久性に優れている一方、アルミ合金製は軽量で持ち運びに優れています。

    ラッシングベルトの多くに採用されていますが、タイダウンベルトの中にもラチェット式のものがあります。

    ラチェット式のメリット
    • 締め付け力が強い
    • 確実な荷締めが可能
    • 耐久性が高い
    ラチェット式のデメリット
    • カムバックル式よりも高価
    • 操作にやや力が必要

    カムバックル式

    カムバックル式は、ベルトをバックルに通して締め付けるだけのシンプルな構造が特徴です。ラチェット式と比べて安価で軽量な製品が多く、DIYやレジャーなど、比較的軽い荷物の固定に適しています。ただし、ラチェット式ほどの締め付け力はないため、重い荷物や運搬時の振動が大きい場合は、ラチェット式の方が安心です。

    タイダウンベルトの多くがこのカムバックル式を採用しています。

    カムバックル式のメリット
    • 操作が簡単
    • 価格が安い
    • 軽量で持ち運びしやすい
    カムバックル式のデメリット
    • 締め付け力が弱い
    • 精密な張力調整が難しい

    ワンタッチ式

    ワンタッチ式は、バックルのレバーを押し込むだけでベルトを簡単に締め付けられるのが特徴です。バックルにベルトを通す必要がなく、片手で操作できるため、スピーディーな荷締め作業が可能です。ただし、ラチェット式やカムバックル式と比べて締め付け力が弱いため、軽い荷物や一時的な固定に適しています。

    選び方③全長や幅、厚みなどサイズの違い

    タイダウンベルトとラッシングベルトを選ぶ際は、荷物のサイズや重量に適したベルトの全長・幅・厚さを選ぶことが重要です。それぞれの選び方のポイントを解説します。

    全長

    ベルトの全長は、荷物のサイズや固定方法に合わせて選びましょう。短すぎると荷物をしっかりと固定できない場合があり、長すぎると余ったベルトが邪魔になる可能性があります。荷物の周囲の長さを測定し、余裕を持った長さを選ぶようにしましょう。

    ベルトの幅は、荷物の重量や運搬時の振動を考慮して選びましょう。幅が広いほど、荷重が分散され、より重い荷物を固定することができます。ただし、幅が広すぎるとバックルに通しにくくなる場合もあるため、使用するバックルのサイズも確認しておくことが重要です。

    目安として、25mm幅は軽い荷物、38mm幅は中程度の荷物、50mm幅は重い荷物に適しています。

    厚み

    ベルトの厚みは、耐久性に影響します。厚みがあるほど、強度が高く、重い荷物や強い力で引っ張る場合でも安心です。ただし、厚すぎるとバックルに通しにくくなる場合もあるため、使用するバックルのサイズも確認しておきましょう。

    目安として、1.0~1.6mm厚は軽い荷物、2.0~2.5mm厚は中程度の荷物、3.0mm以上の厚さは重い荷物に適しています。

    選び方④ベルトの素材

    タイダウンベルトとラッシングベルトのベルト素材には、主に「ポリエステル」「ナイロン」「ポリプロピレン」の3種類があります。それぞれの素材の特徴を理解して、用途に合ったものを選びましょう。

    ポリエステル

    ポリエステルは、強度、耐久性、耐候性に優れており、タイダウンベルトとラッシングベルトの素材として一般的です。耐水性や耐薬品性にも優れているため、屋外での使用や化学薬品を扱う現場でも安心して使用できます。

    ナイロン

    ナイロンは、ポリエステルに比べて軽量で柔軟性があるのが特徴です。摩擦にも強く、繰り返し使用しても劣化しにくいというメリットがあります。

    ただし、ポリエステルに比べると耐候性や耐熱性は劣るため、屋外での長時間の使用や高温になる場所での使用には注意が必要です。

    ポリプロピレン

    ポリプロピレンは、安価で軽量なのが特徴です。水に強く、腐食しにくいというメリットもあります。

    しかし、ポリエステルやナイロンに比べると強度や耐久性は劣るため、軽い荷物や一時的な固定に適しています。

    素材 メリット デメリット 用途例
    ポリエステル 強度、耐久性、耐候性、耐水性、耐薬品性に優れている 価格が比較的高価 屋外での使用、重量物の固定、長期間の使用
    ナイロン 軽量、柔軟性、摩擦に強い 耐候性、耐熱性が低い 屋内での使用、繰り返し使用、軽量物の固定
    ポリプロピレン 安価、軽量、水に強い 強度、耐久性が低い 一時的な固定、軽い荷物の固定、水場での使用

    選び方⑤端末金具の種類

    タイダウンベルトとラッシングベルトの端末金具には、「フック」「S字フック」「Dリング」など、さまざまな種類があります。

    荷物の固定方法や固定箇所に合わせて、適切な端末金具を選びましょう。

    フック

    フックは、最も一般的な端末金具です。荷台やパレットの穴などに引っ掛けて使用します。フックの形状には、ストレートフック、Jフック、Sフックなど、さまざまな種類があります。

    ストレートフックは、汎用性が高く、さまざまな場所に引っ掛けやすいのが特徴です。Jフックは、荷物が外れにくい形状で、運搬中の振動が大きい場合に適しています。Sフックは、回転するため、ベルトがねじれるのを防ぐ効果があります。

    Dリング

    Dリングは、輪っか状の金具です。荷台や壁などに固定されたフックやロープに引っ掛けて使用します。Dリングは、フックと比べて荷物が外れにくいというメリットがあります。ただし、固定箇所が限られるため、事前に確認しておく必要があります。

    その他にも、用途に合わせてさまざまな端末金具があります。例えば、短い距離で荷物を固定したい場合は、「バックルのみ」のタイプもあります。また、オートバイなどの荷締めには、「ループ状」の端末金具が適しています。どのような端末金具が適切かは、荷物の種類や固定方法によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

    タイダウンベルトとラッシングベルトに大きな違いはない!用途に合わせて使い分けよう

    タイダウンベルトとラッシングベルトは、荷物を固定するという目的は同じですが、巻き取り機能の有無や、使用される場面に違いがあることが分かりました。タイダウンベルトは、主にオートバイや自転車などの固定に、ラッシングベルトはトラックなどの大型荷物に使用されます。

    ベルトの端末やバックルの種類、サイズ、素材、端末金具など、様々な種類があるので、用途に合わせて最適なものを選びましょう。安全のためにも、荷物の重量やサイズに合ったベルトを選び、正しく使用することが大切です。

    この記事の執筆者 : 福塚鉄也(株式会社えびすツール 代表取締役)

    【自動車・物流分野に精通した通販のプロフェッショナル】
    経理の専門家として上場企業を中心に長年キャリアを積んだ後、前職で自動車・物流関連用品の通信販売事業の責任者を務める。卓越したデータ分析力と探究心を活かし、事業を成功に導きました。
    2024年4月、こうした自動車・物流分野での豊富な経験とノウハウを基に、株式会社えびすツールの代表取締役に就任。同社の強みである「高品質で低価格」の商品ラインナップを強化し、緻密な戦略と分析力で企業の更なる成長を牽引します。
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